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沙耶香「今日やっぱ Aおかしいよ。
熱あんじゃないの？」
「あ……あ……」
沙耶香「貴様はカオナシか」
「わ、わた…し、……、」
沙耶香「脳みそ停止寸前だね、
よし、保健室行こう」
昼休みだったけど、保健室に連れて行かれた。
頭がずっとぽわぽわする
胸がずっと、苦しい
唇に残ってる…
あの、感触が…
昨日…私がバランスを崩して 風磨先輩と接触事故を起こしてしまった。
わけも分からず、昨日はそのまま風磨先輩の家を飛び出て逃げたけど 家に帰って 久しぶりのお父さんだったのに、何にも感じなかったし 夜ご飯も全く味がしなかった。
お母さんとお父さんからはめっちゃ心配されたけど
私には原因が分かる……
沙耶香「体温計はー…あーあったあった」
相変わらず 養護教諭がいない保健室
多分、お昼からだからかな。
昼食 どこか別のところで取っているのかもしれない。
沙耶香「そこ座りな。はい、これ測って」
沙耶香ちゃんはほんと、お母さんみたい。
面倒 何から何まで見てくれる。
今日の朝だって、いつもと違うってすぐに気付いてくれて そして今 保健室にまで連れて行ってくれた。
ぴぴっ
「さんじゅーはちど…」
沙耶香「は？普通に熱あるじゃん、
よく来れたね学校。今日はもう早退しな」
「そうだね……」
あ、待った…
今日までに仕上げないといけない 写真があったんだ…
コンクールの写真 今日中に送らないとエントリーされないやつ、
昨日 途中までやってたんだけど、風磨先輩のお見舞いに行ったせいで 最後まで仕上がらなかった。
せっかく 合宿のときに撮った写真…
今回のコンクールは年一の 全員強制で出さなきゃいけないやつらしい…
終わった……
沙耶香「あ、やばい。5限始まる」
「まじか、戻らないと…」
沙耶香「なに馬鹿なこと言ってんの、あんたは帰るの、
このままいてもぶっ倒れるだけだから
私、先生に言っとく。」
そして、5限は体育だから 足早に保健室を去って行った沙耶香ちゃん
やっぱり 優しいのか冷たいのか、よく分からない。
なんで、このタイミングで熱…？
もしかして、昨日の風磨先輩の熱 本当に移った…？
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作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月25日 23時
