80 ページ30
.
「お母さんは……、」
風磨「あ？」
「いや、その…！
看病してくれる人がいないと、大変かなぁって…！」
風磨「…そろそろ帰ってくる」
「そ、そうなんですね、！」
だとしたら 私がここにいる意味はもう無い。
美桜ちゃんしかいないんだったら、そばにいた方がいいかなって思ったけど お母さんが帰ってくるなら 私だって、いつまでもここにはいられない。
大丈夫かな…
まだ体温高そうだけど…
「やっぱりまだいましょうか…？」
風磨「いい」
相変わらず 頑固だ。
この風磨先輩の性格は誰譲りなんだろう、
そのとき ポッケに入っていたスマホが震えた。
誰だろう、
こっそりスマホを覗くと お母さんから新着メッセージが一件。
届いていた。
− 今日お父さん帰ってくるわよ。
「え。」
風磨「…ん…？」
「あ、ごめんなさい、なんでもないです…」
お父さん、帰ってくるの…？
めっちゃ久しぶりなんだけど。
単身赴任のお父さんに会うのはほんと、半年ぶりくらい。
結構 突然だなぁ、
じゃあ、尚更私 帰った方がいいじゃんね、
夜ご飯も久しぶりに3人で食べるだろうし。
「あ、私…帰ります…！
ごめんなさい、こんな時間まで…」
風磨「…いや、」
「そういえば、熱どんな感じですか？」
右手で 冷えピタが貼られた 風磨先輩のおでこを触ろうとしたときだった。
左腕が引かれるような感覚があった。
え……
そのままバランスを崩し 私の体は風磨先輩の方に向かって倒れそうになる。
やばい…
全てがスローモーションのようだった。
ピタッと止まったのは 私の唇と風磨先輩の唇が重なった瞬間だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SexyZone」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月25日 23時
