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ひとつ間を空けて 菊池先輩もベンチに座った。
牛乳瓶の蓋を開けて、ゴクゴクと飲み進めていくのを思わず見つめる。
喉仏が動いてるのとか、見ちゃうんだよね…
あぁ、男の人だなぁって…
風磨「ん？」
「なんでもないです……」
風磨「それは、なんかあるってこと？」
「…なんもないですよ…」
風磨「部屋戻んねぇの？」
「菊池先輩こそ…」
風磨「俺はいーの。」
なんだか 答えになってないような気もするけど…
「あ、お昼の…」
風磨「あ？」
「怪我、してませんでした…？
私が足を滑らせてしまったために…」
風磨「別になんともないけど」
「……そ、そうですか……。
よかったです…」
なんで私 こんなに必死なんだろう…
中島先輩の前だったら、こんなにも自分から話そうなんて思わないのに
なんで菊池先輩の前になると 気になっちゃうんだろう…
風磨「お前に、一つ謝りたいことあるんだけど…」
「え…？」
急にそんなことを言われるから 心臓がドクドクと早くなる。
なに……？
謝りたいこと…？
菊池先輩 なんかしたっけ…？
風磨「お前のこと 中島目当てとか言ったの…」
あぁ……
そんなこと、最初は言われてた。
でももう あれも数ヶ月前の話なんだよね…
私がそれにブチギレて 部活辞めそうになって、それを無理矢理菊池先輩が無しにして…
風磨「あのときは悪かった…
まあ…許してくれねぇだろうけど。」
あのときは 菊池先輩から謝罪の言葉あるなんて 一ミリも思ってなかった。
私はもう、気にしてなかったけど 菊池先輩は気にしてたのかな。
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作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月25日 23時
