パラライズ【浪川蓮助】【湾田七雄人】 ページ41
「じゃじゃーん！見ろよA！」
「えっ、やばっ！これマジモンの心霊写真じゃん！」
海王学園のとある教室で、私と湾田は一枚の写真を覗きこんでいた。
「来月号の部誌のスクープはこれで決まりだなっ！」
サッカーの名門、海王学園のミッドフィルダーの一角を担う湾田は、あまり知られていないがオカルト研究部を掛け持ちしていた。
「湾田がいるとネタに困らなくて助かるよ〜。早速記事にしちゃお〜」
私は比較的片付いている席に座って、記事の下書きをはじめた。
オカルト研究部といっても、実際にはホラーゲームオタクやらただの肝試し好きみたいな人しかいない。みんな遊んでばかりでまともに活動しないのに部費はいつも足りない。部費稼ぎに始めた部誌のネタを、湾田だけはいつも真面目に探している。
「俺は退屈なのが嫌いだからな！いつか本物の超常現象を見てやりてぇ！」
湾田はいつもそう言って目を輝かせている。私と言えばただできるだけ活動しなくていい部活に入りたかっただけだったんだけど…………湾田が入部してからは私も真面目に活動するようになった。
「それにしてもさ、A」
湾田は近くにあった机を、私が作業している机までひっぱってきて、その机の上に座った。
湾田が覗きこむように体を傾ける。耳に湾田の吐息がかかった。机に向かったままでも、すぐそこに湾田の顔があることがすぐにわかった。
「他の部員、誰もいないな」
囁くように静かに喋る湾田。その声が変に大人びていて、私は作業に夢中なふりをした。
「俺たちいま、二人っきりだぜ」
湾田の吐息が、熱い。
私より体温の高い指が、私のあごに触れた。私はついにペンを落としてしまう。
湾田は私のあごを持ち上げた。目の前にある湾田の顔が上気していた。おそらく、私も。
「なあ、キスしていい？」
私は黙って目を閉じた。
短いキスの後、湾田は私の顔を自分の胸に押し付けるようにして抱き締めた。
「最近お前が誰と話してても嫉妬するよ。誰にも渡したくねぇなぁ。やっぱお前のこと、めっちゃ好き」
そう、何を隠そう＿＿＿私たちは付き合っている。まだそんなに経っていないけれど、湾田に告白されてから、日に日に距離は縮まっている。
「私も好きだよ、七雄人」
でも私には、彼に言えない秘密がある。
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涙音(プロフ) - 十六夜月夜さん» 続き！！パラライズの続き！！予想外のリクエストでちょっと興奮しました(変態)！頑張って書きますね！了解です！ (2018年2月20日 23時) (
レス) id: 1a4f25a5d6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - リクエストで、パラライズの続きをお願いします (2018年2月20日 12時) (レス) id: 480d98284b (このIDを非表示/違反報告)
涙音(プロフ) - 十六夜月夜さん» 早速更新しました！湾田も浪川も大好きなので書いていて楽しかったです。よかったらまたリクエストしてください。ありがとうございました！ (2018年2月2日 19時) (レス) id: 1a4f25a5d6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - 涙音さん» おまかせでお願いします (2018年2月2日 6時) (レス) id: 480d98284b (このIDを非表示/違反報告)
涙音(プロフ) - 十六夜月夜さん» リクエストありがとうございます♪閲覧していただけて嬉しいです。浪川と湾田の取り合いの、オチはどうしましょうか？おまかせなら私が好きに書きますが、どちらか希望があればぜひどうぞ！ (2018年2月1日 23時) (レス) id: 1a4f25a5d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涙音 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enkorimatsue/
作成日時：2015年4月2日 17時
