居酒屋で会った婚約者【五条悟】

婚約ﾀﾞﾒｾﾞｯﾀｲ ページ5

｢婚約が決まった｣


家に帰って開口一番これである。

誰のと聞き返した事は許して欲しい所だ。


聞いたのは、呪術界での超有名人。

なんでも六眼と無下限呪術とかいう凄い能力を授かった天才だとか何とか。


母曰くすげぇ美形で背が高いとか聞いたけど、

そんな話を聞いて心中思ったのは一言。｢あ、婚約者可哀想｣である。

聞いた所によると私の2つ下だとか、

つまりその人は自分より2つも上の呪術も録に使えない平凡おばちゃんと結婚せねばならないと言う事である。


向こう嫌だろうなぁ。とも思ったし逆も然りで私も嫌だった。

そんな人と結婚したら私は永遠に此方のヘンテコな世界に居なければならないし、

そうなれば必然的に両親達とも定期的に顔を合わせなければならない。


婚約者に罪はないが、私のマイドリームはその人と結婚した瞬間に砕け散るということである。


向こうは専門学校に通っている為、
正式な婚約は5年後と聞いて私はその後の青春を投げ打って逃げ延びる算段を計画した。

まぁそれが見事に成功し、
私は今あの世界からすっぱり足を洗って普通の世界にいる訳だが、

逃げても私の目は一応呪霊は見える訳で。

基本無視を決め込むが、危害を加えてきそうな代物は適当に祓ったりしていた。



あの世界は平気で人が死ぬ。

昔風の噂で禪院の坊が亡くなったと聞いた時は意地でも帰らないと決心した。

あの人の超人的身体能力でも死ぬ事があるのだ。

そんな世界に態々足を踏み入れるなんて馬鹿のする事。

ちびちびと飲み続け等々大将からの餞別の中身が無くなった頃、私の上を何かが覆った。

ねぇその銀髪結構チカチカすんだけど→←四宮というオカルトみたいな家系

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