居酒屋で会った婚約者【五条悟】

勤務時間外のお願い ページ28

今日も昨日と変わらず、呪霊を倒し帰路に着く。今日は久々に早く帰る事ができた為、気分的には上がっていたが、こんな時に下がる事態を起こす事をする人間が私の周りには1人いる。
深夜になり、そろそろ寝ようとした矢先になった着信音の相手を見て思わず顔を顰めた。

ほら来た。

電話に出れば、個人的なお願いがあるらしく、○○公園に来て欲しいとの事だった。









｢いやっほー七海。結構早い到着だね｣

｢勤務時間外に電話掛けてきて、来いなんて言う人は貴方だけですよ｣

溜息を吐いて目の前にいる呼び出した張本人を睨むが、相手はケロッとしている。睨むだけ無駄だろう。

｢それで、こんな所に呼び出して何の用ですか。呪霊は見当たらないようですが｣

出来ることなら、手っ取り早く用を済ませようと思った。

｢今回呼び出したのは呪霊より厄介でね。協力者には七海が適任だと思ってさ!!｣


そして先輩は視線を彼方に向ける。
暗闇にいる誰かに目配せしたらしい。此方に近付く足音が鼓膜を揺らす。

電灯が照らした人物は、ぴっちりとしたスーツ。それに垂れる髪は、昔の彼の人を思い出す。
袖が破れ顕になっている包帯と、それでは隠しきれていない微弱な呪力で確信する。
顔が険しくなっていくのを自覚する。

｢君の元先輩の四宮 Aさんです!!｣

いらない紹介が更に私の顔を険しくさせる。

｢…お久しぶり、七海君｣

｢……｣




何で貴方がこの人と居るんだ

テンションを考えよ→←こんな気まずい再会は無いわ

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