山 田 社 長

# 018 ページ19

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見なければいいのに 。
この場から立ち去ればいいのに 。

後から後悔するのは自分だ 。




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絶望 、文字通りの現実 。




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ｶﾞﾀｯ と音がした方を見ると

そこには男女がいた 。




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社長と 、海澪さん 。




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社長は私の方に背中を向けてたから表情は
読み取れなかったけど 、


… 海澪さんとは目が合った 。




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嘲笑うかのような目で私を見たあと
目をつぶって キスをした 。




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___________社長と 。




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あれだけ 、動かなかった足が 。
あれだけ 、後悔すると分かっていながら 。




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その時ばかりは勝手に動いていた 。




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何も見ていない 、
何も無かった 。




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そう 、自分に言い聞かせながら ただひたすら走った 。




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遅かったのかな 、

あの時素直に「 秘書やります 」って言ってれば
こんな悲しい想いしなかったかな 。




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恋には教科書も答えも何もない 。




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マルがつくのか 、バツがつくのか 。

それはきっと自分の行動次第 。




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高校時代保健体育の先生が急に語りだした言葉 。




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今更思い出すとか …




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「 だっさいな自分 」




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先生 、

私はバツかもしれませんね 。




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