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「僕には覚えてないほど幼い時からの幼なじみがいたんですけど、
いじめに遭ってそのまま………」
「………………亡くなられたんですか。」
「………はい。
亡くなる日の夜中、彼と電話で話したんですよ。いじめっ子から殺されるって泣きそうな声で。」
「………………詳しく聞いても大丈夫ですか？」
「全然いいですよ。僕ね、高校進学を機に隣町に引っ越してもうたんですよ。
すぐ会える距離やったんですけど毎日は会われへんから文通でやり取りしてて……。文通の時点でいじめられてるって知ってたんですけど、学校も違うんで助けるにも助けられへんくて……………。
亡くなる日、僕彼に嘘つかれて言われたところ行っても誰の姿もなくて………………。
でも彼が亡くなった時刻に肩組まれる感覚があって、最期に彼が肩組みに来てくれたんかなって考えてしまうんですよ。笑」
「きっと死に際を見られたくないとか、トラウマを植え付けてしまわないように嘘をついたのかもしれないですね。」
「そうやと今になってすごく思います。
けどね、手紙に学校で毎日話してくれて毎日一人にしてくれない優しい子がいるから怖くない。
その子のためにも毎日学校行こうって思える。って書いて教えてくれたんですよ。
その子の名前、、、おがさはら…さんやったけな。会ったこともない俺が言うの変ですけど、めちゃくちゃ信頼してたんですよ笑。」
驚いた。彼がそこまで私がしていたことが彼を救っていたって全然知らんかった。
いついじめられるか分からん環境下にあったからひきつった笑顔しか知らんくて彼の本音が今更でも聞けたのがうれしい。
「重岡さん…。そのいじめを受けた被害者の子のお名前、神山智洋くんで合っていますか？」
「？！はい………………！知ってるんですか？」
「彼と同じ高校で、彼のいじめを目の前で見ていたもので
苗字が変わってしまったんですけど………………元小笠原です。」
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作者名：まいち | 作成日時：2018年5月22日 18時
