逃走 ページ10
階段を登れば屋上に着いた。
意外とあっさりここまで来れたな。
「よし、屋上に出たぞ。」
「屋上に出たはいいけどどこ行くの？」
「隣りのビルに飛び移る。
とにかくこの建物から離れなければ話にならん。」
あ、つまり行く場所の当ては無いと。
「その際に、わたくしはやっぱり…。」
「あ、大丈夫だよ。私が背中に乗せる。
上見る人なんていないだろうからね。」
「感謝しますわ！」
狼の姿に変化する。
やっぱりこの姿好きだな。
感覚が研ぎ澄まされて逆に不便なこともあるけど。
「さあ、まだチンタラしてる場合じゃないぞ。
速やかに建物を移動しなければ…！」
ノエルを背中に乗せてビルに飛び移る。
カロンも普通に飛び移って来る。
「さすがに隣りのビルじゃ逃げたことにならん。
もう1軒超えるぞ。」
「りょ。」
「そういえば、Aの背中ってあまり揺れませんわね？」
「そこら辺は注意してるからね。
揺れると大変でしょ？」
「たしかに…。凄いですわね。」
「さて、ここから降りられそうだな。
このビルの裏口から静かに脱出するとしよう。」
「りょーかい。」
ノエルに降りてもらい、人になる。
そのままビルの中を通って外に出た。
さすがに2軒隣とあって警察は誰もいなかった。
「マンホールか、丁度いい。
下水道を通って一気にこの場を離れよう。」
「げ、下水道…。」
「まじで…？」
いくら人の姿とはいえ嗅覚が鋭い私に対するいじめか!?
「臭いは諦めろ。」
最悪だぁ。
「クソ、見失った…！突撃部隊は全員ダウンしてる！」
あ、まだ起きてないんだ。
ほんのちょっと覇気を放っただけなんだけどなぁ。
「逃がすな、野外戦に持ち込まれたら近隣住民に被害が出るかもしれん！今回の作戦は市長が全面的に協力してくれてるんだ…。失敗は許されないぞ。」
「…そんなことだろうとは思っていたがな。」
「その割には捕まえる気一切無かった気がする。」
もっと徹底的に追い詰めないと能力者は捕まえられないよ。
「…そういえば、あの警官はどうしたのかしら。」
「二刀流君？」
「ええ。」
「あの人、何かあると思うんだよね。
私の覇気効かなかったし。」
「覇気が効かなかった!?」
「うん。ただ単に強いのか、そういう能力なのか。」
「…警戒しておくべきだな。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜桜夢遊(プロフ) - スイさん» ありがとうございます！これからも楽しんでください！ (2020年7月19日 20時) (
レス) id: 55ced09323 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 面白かったです！続き待ってます！更新頑張ってください！ (2020年7月19日 16時) (レス) id: da4fd86884 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - ルナさん» 出来ました！タイトルはアルビノのエルフの少女は物凄く人見知りです。 (2020年6月14日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 良いですよ！私が更新して、貴方が更新しますよ。pasuはkaku1です。 (2020年6月14日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 星猫さん» 良いですよ!!ただ、合作は初めてなので色々と教えてもらうことになると思いますがそれでもいいならですけど。 (2020年6月14日 9時) (レス) id: 55ced09323 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜桜夢遊 | 作成日時：2020年5月27日 19時
