魔法陣もいろんな種類があるんだね ページ40
ガチャ
扉を開けて恐る恐る外に出る、
…あれ?
「いない…?」
「気のせいだったのか？」
そ、そっかぁ。二回連続で気のせいかぁ。
寝不足で幻聴でも聞こえるようになっちゃったかな。
もう気にしないことにして、鍵のかかっていた部屋にいった。
中には家具は置かれておらず、部屋の中央に怪しさMaxの魔法陣が描かれていた。
「カロン、ここに妙な模様が…。これって魔法陣の一部じゃないかしら？」
「ふむ、どれどれ…。…第四外部補助式か…。かなり大がかりだな…。
ラッセル本人があの悪魔と契約したとは考えにくい…。ならばスケープゴートを補助するためか…?」
スケープゴートを補助…?基本的にスケープゴートはノエルみたいに使い捨てられるんじゃ…?
「ちょっと、自分一人で納得しないで！これも保存した方がいいですわね？」
「うむ、少し拭き取っておけ。大きな魔法陣の一部みたいなものだ。
召喚用の魔法陣本体の周りに描く術式の一種で、召喚した悪魔の力を一時的に封じる効果がある。」
「へー、そんなオプションもあるんですのね。」
「でも一体何のために？」
「たまに、気に入らない召喚者を殺す悪魔もいるからな。
そういう野蛮なのを召喚するときの保険ってわけだ。」
え、つまり今回のあれは相当野蛮…?
それに、スケープゴートが殺されては困るってことは今までと目的が違う…?
となると…市長の守護?普通に力が欲しいだけならボマーやシビラみたいに力だけ与えて代償をその場で支払ってもらえればいいもんね。
「…わたくしの時にも欲しかったですわね、それ。」
「元々始末するつもりだったんだろうから無理でしょ。」
「いやいや私は野蛮じゃないだろう！
それに、Aの言う事も理由としてあるだろう。」
「やられたことは大して変わらないですわ！」
「ぐぬぬ…。」
「ねぇ、二人とも。時間も結構経ってるし二階行かない?」
「そうだな。」
「そうですわね。」
部屋を出て真っすぐ進む。
この時、私達はまだ最悪な事態が起こるとは思っていなかった。
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作者名：夜桜夢遊 | 作成日時：2020年4月8日 22時
