旧市議会議事堂に侵入 ページ38
おお〜、大きい。海軍本部と同じくらいかな？
･･･なんか前にもこんなこと言った気がする。
「…ここが旧市議会議事堂…。教科書で見たままですわ…。
･･･このいかにもな雰囲気以外は。」
「…それ、今が夜だからじゃないの？」
「…念のため深夜を選んだが私達の侵入はすぐにバレるだろう。」
だろうね。あれだけの強さのある悪魔が侵入者の気配に気付かないわけがない。
「中では極めて素早く、しかし極めて静かにな。
あの悪魔とは接触しないに越したことはない。」
「そうだね。」
あんまりバトルはしたくないね。カロンも本調子じゃないだろうし。
「わ、分かってますわ。さぁ…行きましょう…!」
中は通路が左右に広がり、目の前に扉があった。
ガンガン
扉を開けようとするも何かで塞がれている。
「…正面、議事堂内への扉は開きませんわね。
これは鍵が掛かっているというより…動かなくされてる？」
「ここで召喚したなら当然だね。
迷い込んできた子供でも簡単に入れることになるから。」
「それもそうですわね。」
「この議事堂は、周囲をぐるりと廊下で囲まれている。
議事堂への入り口もいくつかあったはずだ。まずは廊下を調べよう。」
「了解。」
とりあえず右は封鎖されていたので、左から進む。
最初の部屋は鍵が掛かっていて入れない。
さっきの部屋と違って何かで抑えられてる様子はないから普通に鍵で開くと思う。
二番目の部屋は入れたので探索をする。
あれ、あの壁少しへこんでる？
「この壁、何か違和感を感じるような…。気のせいかしら？」
「いや、気のせいじゃないと思う。」
「観葉植物の後ろに何かあるな。どかして調べてみるか。」
一応サイレントを掛けておく。
観葉植物をどけると4桁のパスワードを入力する機械が出てきた。
「4桁の数字なんて、何かあったかしら？年号とか、月日とか、時間とか…?」
「試しに今の時間でも入れてみる？」
「今は、1時半ですから…。」
0130と入力するも反応はない。
まあ、そう簡単には当たらないよね。
他はないのでいったん部屋を出る。
目の前の扉を開けようとするも案の定開かない。
その次の部屋にはソファーの上に白い毛が落ちていた。
「…それは、白い羽根？いえ…毛ですの？」
「…怪しいな。保管しておけ、こういうものはとにかく片っ端からだ。」
「りょーかい。」
白い毛をジッパー袋に仕舞う。
棚の引き出しには鍵が入っていたので回収する。
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作者名：夜桜夢遊 | 作成日時：2020年4月8日 22時
