白髪少女のトリップ記３ (ページ36)

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準備を整えようページ36

洞穴から出た後、私達はスラムの拠点に戻ってきた。
言わなくてもわかるかもしれないが、準備を整えるためだ。
まだ日が出てるからって言うのもあるかもだけど。
たった一晩しか空けていないはずなのに久し振りに感じる。

「…ノエル、A。何もないとは思うが、この部屋に大事なものがあるならまとめておけ。」

「…?何でですの?」

「アクエリアス襲撃事件の犯人として指名手配されてるからね。
いつでもこの場所を捨てれるように、でしょ?」

「その通りだ。よく分かってるな。」

だてに700年指名手配犯してないからね。

「勿論、次のミッションの準備も怠るなよ。旧議事堂はきっと戦場になる。
準備が出来次第、出発するぞ。」

「了解。」

「分かりましたわ。」

「さて、どうする?私は刀研いでるけど。」

「小悪魔商店に行って傷薬とかを買ってきますわ。
いくらAの能力があるといってもあまり無理はさせたくないですから。」

「ありがとう。気を付けてね。」

ノエルを見送ると砥石を取り出して研ぎに入った。
刀の状態を見ながら集中して研いでいく。
錆びや傷が少しでもあると、切れ味に支障が出る。

最高に使いやすい状態をキープさせるためには研ぎが重要だ。
少しでも手を抜けば、扱いにくくなるし、何より折れやすくなる。

それに、ここで簡単に刀が手に入るかというと答えはノーだし、
てんちょーに頼んで取り寄せてもらうにしろ時間がかかる。

まあ、一番の理由は何気20年同じ刀を使っているから愛着があるってだけだけど。