白髪少女のトリップ記３ (ページ21)

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作戦決行ページ21

翌日

ダダーン

ラプラスセントラルホテルで銃声が鳴った。

「なんだ!?」

「ピエトロがやられてるじゃねぇか…!一体何が…!?」

銃声の音に駆け付けたマフィアが啞然とする。
それもそのはず。ピエトロはビアンコファミリーの幹部だからだ。

「まさか…ロッソファミリーの連中か!?白昼堂々、こんな所で…!?」

「クソッ、野蛮人共が…!ドンを護衛しろ！応援を呼べ！」

ピエトロが撃たれる少し前
ラッセルとカロンはエレベーター前で最終確認をしていた。

「ここからは別行動だ。俺はビアンコを、お前はロッソを扇動する。」

「これまでで一番血生臭いミッションになるだろう。
覚悟は出来てるか？」

「出来てなきゃここで死ぬだけさ。
お前こそ、大丈夫か？悪魔と言えど無敵じゃないってことは分かってる。」

「…？まさか、私に気を遣っているのか？」

「は？そりゃまあ、当たり前だろ。相棒に死なれちゃ困る。」

心配されてることに驚きを見せるカロン。
それに対してラッセルは何言ってるんだと言わんばかりに言葉を返す。

「…ふん、不思議なものだな。…そう簡単に私を倒すことは出来んさ。
自分の心配をしろ、ラッセル。そろそろ行くぞ、適度に動いたら下で落ち合おう。」

ダンダーン

カロンと別れピエトロを殺した後、ラッセルは客室でビアンコファミリーの幹部を攻撃していた。

「…!?お前はラッセル・バロウズ…!?」

しかし、入ってきたマフィアに見られてしまう。
信じられないというような顔をしたマフィアにラッセルは冷酷に告げた。

「悪いな、見られたら殺すしかないんだ。」

バーン

客室が紅く染まる。
マフィアにを撃ち殺すと部屋から出て警備員から見えないように身を潜める。

「どういうことだ、何が起きてる!?銃声の通報がもう12件目だぞ…!」

「マフィアだ…!ロッソとビアンコがこのホテル内で始めやがった！」

「おいおい…何でいきなり…!」

「宿泊者をうかつに動かすのも危険だ…。とにかく市警の応援を待つしかない！」

作戦通り警備員はロッソとビアンコの小競り合いだと思っているようだ。

「…だいぶ、感覚が麻痺してきたな。この異常な状況のせいもあるだろうが…。
3人も殺した直後だってのにいたって冷静でいられる…。
そして、何発か掠った傷も、殆ど痛まない…。まだまだ動けそうだな。」

ラッセルは一呼吸置くと大声で叫んだ。