白髪少女のトリップ記３ (ページ20)

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最後の晩餐ページ20

「…詮索する気はないが、やはり分からんな。何がお前をそこまで駆り立てるのか…。
どうしてそこまでして…自らの手で親を殺してまで、頂点を目指すのか…。
私が知る限り、人間にとって親殺しとは禁忌であったはずだが。」

「しつこいぞ、詮索する気がないなら聞くなよ。
お前にだって、話したくないことはある。」

カロンはラッセルに目的を聞くも、うんざりしたような様子で話したくないと返す。

「ただ、俺にとってエラルド・バロウズを殺すことは…
お前に言われるまでもなく、避けられない試練ってだけさ。
大体、邪魔な理性を捨てろと言ったのはお前だろう?」

「ふん。悪魔と契約を結びながら、ここまで身を削る奴は初めてだ。
その点において、私はお前に興味が湧いてきたぞ。
これまでの契約者達とは違い…浅はかではない、何か深い野望を持っているようだ。
それをお前の口から聞けないのは、いささか残念だが…。
私個人としても、お前が願いを叶えた後どういう末路を辿るのか…知りたくなってきた。」

「だったら、明日もこれまでのように頼むぞ。
これが俺の明日を…未来を分けるミッションなんだ…。」

覚悟を決めるように呟くラッセル。

「だったら景気づけだ、やはりこのブランデーは空けよう。」

「やれやれ…明日に残らない程度で頼むぞ…。」

新しいお酒を開けようとするカロンに呆れるラッセル。
明日、事件を起こそうとしていると思えないほど普段通りだ。