白髪少女のトリップ記３ (ページ15)

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地図帳ページ15

「この地図帳かなり使い込まれているようですわね。」

そう言ってノエルがカロンに見せたものはホワイトボードの隣にあった地図帳。
かなり使い込まれ、所々ペンで印もつけられている。

「…ふん、だったらなんだ?」

「これはつまり、市長はマフィアとの戦いにおいて…
市長は地の利を活かすことで…少しでも人数差を埋めて、優位に立とうとしたのでは?
計画書の没案にも地形に関するメモがたくさんありますもの。」

お見事!!さすがノエルだね。

「…ふっ、懐かしい話だ。
そう、私達はマフィアと正面から戦うのではなく奴らを自分にとって有利な場所に誘い込み、戦った。」

ふーん、このころからすでにカロンは頭脳派だったのか。
まあ、戦闘特化ではなさそうだししょうがないか。

「不利な状況では決して戦わない…奴の計画の数々は実に慎重だったものだ。」

市長も今に通じるものがあるね。
でも話を聞く限りこの頃からあんな非道な人だったわけじゃなさそう。

「…だが、それだけで勝てるほどマフィアも馬鹿じゃない。
やはり、危険な戦いを仕掛けなければならない時もあったのだ。」

「…。」

そりゃそうだろうね。
マフィアだってある程度の実力が無いと裏社会で生き残れないもん。

「…奴との作戦会議では、よくアレを飲み交わし、腹を割って話したものだ…。
･･･お前に分かるかな、あの魔の薬の正体が…?」

･･･何が魔の薬だよ。
どうせお酒でしょ。