迷子になったと思ったら世界が違った件について

入隊2 ページ6

少女2「鎹鴉は主に連絡用の鴉でございます。」

ギャァ！

何!?

「!!」

あの人！
さっきから人の話をまともに聞いてなかった人じゃん。
人の話を聞かないだけならともかく、カラスに八つ当たりとかどういう事!?

少年2「どうでもいいんだよ、カラスなんて。」

ガッ！

あの人…！
今度は説明してくれていた少女に掴みかかっている。

少年2「刀だよ刀!!今すぐ刀を寄越せ！
鬼殺隊の刀!!”色変わりの刀”!!」

ガッ、スっ

炭治郎が手を掴み、私が首元に手を添える。

炭「この子から手を放せ！放さないなら折る！」

「同じく、気絶させるよ。」

少年2「あぁ？なんだてめぇらは。やってみろよ!!」

ミシッ、トン

腕からヒビの入る音が聞こえ私の手刀により気絶はしなかったものの痛みに悶えている。
寧ろ、気絶した方が楽だったんじゃないかな。
脱獄前にエマと共にママに足を折られているため少し身震いした。同情はしないけど。

少年2「グッ！」

少女1「お話は済みましたか？
ではあちらから刀を作る鋼を選んで下さい。
鬼を滅殺し己の身を守る刀の鋼はご自分で選ぶのです。」

「すみません。刀とは別に弓矢を作ってもらうことって出来ますか？」

弓矢が使えれば戦略の幅が広がるし使い慣れてるから倒しやすくなる。

少女2「少々お待ちください。」

そう言うと黒髪の少女の方に相談しに行った。
しばらくすると戻って来た。

少女2「可能です。玉鋼を2つお選びください。」

「分かりました。ありがとうございます。」

机の上に乗っている鋼は色々な大きさがあったけど何が違うのかよく分からない。
とりあえず勘で2個選んだ。
手に取った鋼はほのかに暖かく優しい感じがした。


炭「Aは帰る場所はあるのか？」

採寸などが終わって合格者がバラバラと帰り始めた時いきなり炭治郎に聞かれた。
いや、いきなりでも無いかもしれない。
この3日間炭治郎は何かに気付いてる気がしたから。これは嘘吐いてもしょうがないな。

「無いよ。」

炭「じゃあ、俺のところに来るか？」

「それは悪いよ。昨日だってずっと助けてもらってばっかだったし。」

6日目に鬼と戦った時に刀を折ったからほとんど炭治郎に守ってもらっていたんだ。
倒す方法は日輪刀で頸を斬ることだから弓での援助もできなかった。

炭「困った時はお互い様だろ。」

眩しい、笑顔がエマ並に眩しいよ。

「じゃあ、お世話になります。」

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