白髪少女のトリップ記 (ページ8)

今日:5 hit、昨日:32 hit、合計:10,827 hit

マリンフォードって前半の海じゃなかったっけ? ページ8

「さて、お前は一体何者だ?」
何!?Aさんの事を知らないだと!!
もしかしなくともこいつ、相当な世間知らずだな。
ここは偽名を使うか…いやなんかすぐにばれそうだからやめとこ。
「A。一部では戦場の舞姫呼ばれてる。」
思ったけど、魔人ってなんだよ。そんな言い換えがあるなんて聞いたことないよ。
あ、そっか。分かった!ここは異世界なんだ!
そうすれば全て辻褄が合う。よしそういう事にしよう!前読んだ物語にそういう話あったし。
…そんなわけないだろ、現実を見ろって？これが現実を見た私の結論だ！
それに新世界は何が起きてもおかしくないし。
…あれ、でも待って。マリンフォードって前半の海だわ。
「おい!聞いてるのか!」
あ、カラス(仮)に怒られた。
「ごめん。今の状況を整理してた。」
「どういうことだ。」
「確信を持ちたいからいくつか質問したい。イェスかノーで答えて。」
「ああ。」
「海賊王、またはゴールド・ロジャーって知ってる？」
「知らんな。」
「悪魔の実は？」
「何だ、それは？」
「分かった…。今からいう事は誰にも言わないでね。」
「内容によりけりだな。」
「じゃあ言えない。」
「…はぁ、分かった。約束しよう。」
「私は異世界から来た。」
「…バカにしてるのか？」
ですよねー。そうなるよねー。
「今聞いた二つの事柄のどちらかは必ず私のいた世界なら誰しも知っている。それを知らないという事はよほどの世間知らずか、異世界人かということになる。それに加えて私はもともと戦場にいた。それなのに気付いたらここにいた。誰かが助けたなら船内かそばに人がいるはずだけど誰もいなかった。」
「なるほどな…。」
おお！物分かりのいい烏だ!
「烏ではない!悪魔だ!」
「あれ、声に出てた?ていうか悪魔って何?」

長々と語り始めたのでカット

「つまり、代償を与える代わりに契約者の願いを叶えることが出来るってこと?」
「そういう事だな。」
「それで、契約者の事を魔人と呼ぶ、と。」
「ああ。」
なるほどなるほど。この世界について段々分かってきたぞ。
つまり私はこの世界風に言うと＿＿＿＿の能力を海で泳げなくなる体を代償に手に入れた魔人ってことだね。
いや、女だから魔女か。
「お前のいた世界には悪魔の契約はなかったのか。」
「まあね。ただ、さっき言った悪魔の実っていうまずい実を食べれば特別な能力を持つことが出来たよ。代償として海で泳げなくなるけどね。」
「つまりお前はその実を食べたと。」
「そゆこと。」