白髪少女のトリップ記 (ページ39)

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途中から視点が変わるよ！ページ39

私は絶対に死なないから安心して、そう続けた私の顔は悪役の顔だっただろう。

「…分かりましたわ。」

そんな私に諦めたのか渋々といった感じで許してくれた。
勿論ここで許しが出なくても一人で行くつもりだったけど。

「待たせた？」

「早く始めようぜ！」

「はいはい。」

薄く笑みを浮かべながら刀を抜く。もう悪魔の力は使わない。こいつとは真剣だけで戦う。
後付けの能力なんて真剣勝負には似合わない。

ダンッ

地面を踏み込んで攻撃を仕掛ける。
炎を切り裂き、切り傷を作っていく。
勿論あっちもそう簡単には殺られない。
お互い肌が紅く染まりだんだんと持久戦になってきた。どちらが先にぼろを出すか、そんな駆け引きだ。勿論私が本気を出せばすぐに終わる
(自意識過剰とかそういうのじゃなくて)。
けれど、ずっと戦っていたい。
この時間を終わらすのがもったいないと思ってもいる。恨んだことはないけど、やっぱりこの血は厄介だ。…あれ？次の瞬間意識が途絶えた。

カロンside

ジリアンの無事を確認した後、ノエルと共にデッキに移動した。

「互角…ですわね…。」

「いや、Aは手加減してるな。」

ボマーほどの魔人相手に能力を使わず互角とは…。

ガクッ

「A⁉一体どういうことですの？」

いきなり力が抜けた？そんなことがあるのか？
いや…あいつは異世界の人間。何が起きてもおかしくはないか。

「私が確認してくる。お前は絶対にそこから動くな。」

「分かりましたわ。」

「フ、フフフ、あはははは！」

「「「⁉」」」

「いやぁ、やっと闘える。」

誰だ…？

「A…ですの？」

「いや…違う…。」

ダンッ、ドサッ

「グハッ。」

「そんなもんか？せっかく楽しくなってきたのになぁ？ほら、早く立てよ。俺たちの戦いは始まったばかりだぜ！」

こいつ…！気配がさっきまでと違う。何が起きている⁉それにまるでさっきまでと立場が逆だ。

「何だぁ？もう終わりか。つまんねぇ奴だな。」

ドカッ

「カハッ。」

‼まずいな。

「そこまでだ！」

「誰だ？お前も殺られたいか？いいぜ、こいつが片付いたらじっくり相手してやるよ(黒笑)」

私と認識してないのか。これはまずいな。
少々手荒だが仕方ない。

キィーン

鎖を飛ばすが弾き返される。

「順番は守ってもらわないと困るなぁ。」

チッ、気付いたのか。しかし、この一瞬で…？

「あんまり舐めないでもらえる？
悪いが、あいつを殺るまでは負けられねぇんだ。」