白髪少女のトリップ記 (ページ34)

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爆弾魔と対面ページ34

おおー、ここか。鉄の臭いがすごい…。
ついでにめっちゃでかい。
中の人の気配は…
少なくとも20～30人くらいはいる？
その中でもひときわ強い気配が一つと、それに準ずるのが三つ。
それから…消え入りそうな弱い気配が一つ。
これがジリアン、かな？あれ、強いのこっち来てね？大将直々にお出迎えって事か。

「…ここですわね。」

「注意しろよ、なにが起こるかわからん。
　ここはもう敵のエリア、完全な無法地帯だ。」

ヒュン

「‼ルーム、タクト！」

ドゴーン

「きゃあ！」

「そう、ここは俺のテリトリー。
　何が起こるかわからないぜ？」

このにおい、やっぱりあの時の！…海の匂いもする？この近くに海なんかないはず…。なんでだ？

「…お出ましだな。」

「ごきげんよう、ノエル・チェルクエッティ。
　そして大悪魔カロン、A・D・サークシア。」

何で、私のフルネームを…？やっぱり気のせいじゃなかった？隣でカロンも驚いているのがわかる。

「ラブレターは呼んでくれたか？
　改めてお目にかかれて嬉しいぜ…心底な！」

「市長官邸で見た顔だな。」

あれ、一回会ってるの？私と別れた後か。

「ジリアンはどこですの！？生きてますの？
　あの子は関係ないはずですわ、今すぐ開放して！」

「焦るなよ、ちゃんと生きてる。
　殺しちゃ人質にならないだろ？」

「…あの時はとっさの出来事で気にする暇もなかったが…。この感じ…まさかお前は…。」

「俺はフーゴ・ドレッセル。だが人は皆、俺をこう呼ぶ。爆弾魔＜ボマー＞ってな。
悪魔様の嗅覚にかかれば言うまでもなくお見通しらしいが…悪魔に魂を売った魔人だ。
…お前らと同じだよ、ノエル・チェルクエッティ、A・D・サークシア。仲良くやろうぜ？」

魂を売った覚えはないし、大体この世界の人間でもないんだけど…。

「ま、魔人ですって？」

「…悪魔と契約した人間の通称だ。それを誇りに思うやつはわざわざ自称するというわけだ。」

…ちょっと待って。私の時より説明が短いんだけど。短くできるんだったら短く説明してほしかった。

「…魔人…。」

「魔人は魔人としての名を持つ。
俺は爆薬を愛し、炎に焼かれない体を手に入れた。
だから爆弾魔＜ボマー＞、ボマーのフーゴってわけだ。」

へー、丁寧に説明どうも。
でも、炎に焼かれない体かぁ、どうやって戦おう？

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期末間近なんで更新が亀通り越してカタツムリになる可能性があります