白髪少女のトリップ記 (ページ29)

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猫可愛いページ29

もし友達の家ならノエルを釣るためのエサってことだね。
そして確実に市街地で戦闘は起こらないから敵のテリトリーに人質として連れていかれるかな。
カロンが箱を動かし、私がノエルをサポートする。
少し行くと行き止まりになってしまった。

「この先にはどうやって進みますの？」

「ちょうどドア開いてるし家の中通って行っちゃえば？」

「た、確かに急いではいるけれど…。
　人様の家の中を通路代わりにするのはまずいんじゃなくて…？」

「市長官邸に侵入してるんだし今更でしょ。」

「同感だ。それにあそこよりもまずい場所なんかこの市のどこにもない。」

「大体扉を開けっぱにしてる方が悪いでしょ。
　入ってくださいって言ってるようなもんじゃん。」

「…もう、分かりましたわ！
　人が居なかったらちょっと通らせてもらうだけですわよ！？」

ニャーォ

「ぬ。」

「あら、かわいいにゃんこですこと。」

「癒しだ～。」

可愛い。動物ってやっぱり癒しだよね。
久々にチョッパーやべポに会いたい。

「…猫は好かん。私は猫という生物と相性が悪いのだ。」

「何ですの、それ？こんなに可愛いし無害ですのに。」

「あれだよ。カラスと猫は仲が悪いっていうじゃん。」

「ああ、そういう事ですの。」

「私は烏ではない‼」

「ナイス突っ込み！ていうかこんなところで道草食ってていいの?」

「良くないですわ！早くいきましょう！」

ガチャリ

腕のないノエルのために扉を開ける。

「感謝しますわ。」

外に出るとやや広めの隙間があった。
私やカロンなら問題ないけどただでさえ一般市民で運動が特別出来るわけでもない上、
義足であるノエルが渡れるはずがない。

「ここはこのままじゃ渡れませんわね。」

「あそこの鉄柵を切り落とせば？」

「私に任せろ。」

ガシャン

「おおー、ナイス！」

「この先にはどうやって進みますの？」

「…少し周りを調べて考える。お前らはとりあえずそこで待ってろ。」

「分かりましたわ。…そういえばAのあの能力は一体何なんですの？」

「ん？ああ、コピー能力。詳しく話すと長いから時間があるときにまた話すけど他人の能力をコピーして
使うことが出来るんだ。あとはもともとの身体能力だね。」

「す、凄いですわね。」

「ま、使い方によっては最強だよね。」

「そのままじっとしてろよ。」