白髪少女のトリップ記 (ページ28)

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久々の本編ページ28

「おい、どこへ行く？」

「カロン、A。急いであそこまで連れて行って。」

「爆発のあった市街地か？どうしてまた…。」

「ひょっとしたら…友達が危ないかもしれませんの・・・！
　わたくしのせいで…人質にされされてしまうかも…！」

「…それはバロウズの復讐として…第二の契約にのっとって『助けて』という事か？
　もしそうならば、もちろん力を貸そう。だが復讐に関係ないのなら、そうはいかん。」

めんどくさ。まあでも、カロンも悪魔としての立場があるからしょうがないのか。

「そ、それは…。」

ノエルは言葉を詰まらせ、こちらを見ている。

「こればっかりは助けられないよ。契約者はノエルだからね。」

少し考えた後ノエルは口を開いた。

「…まだ復讐とは言い切れませんわ…。」

さて、カロンはどうする？

「馬鹿正直な奴だ。急いでいるなら適当にごまかせばいいものを。」

「それがノエルだからね。」

「…急ぐのなら地上の道など使うことはない。建物の屋上を通って一直線に行くぞ。」

「了解！」

「…た、助けてくれますの？」

「悪魔を騙さず…契約と真剣に向き合あうやつは嫌いじゃない。
　返事は保留にしてやる。復讐するのかしないのか…さっさと決めておけよ！」

「な、なにをするつもりですの!?」

「決まってるだろ。」

「「飛び降りるんだよ！」」

スタっ、テッテレテー

どっかの建物の屋上に到着！

「邪魔だから早くどけ。」

「はーい。」

「市長官邸に侵入したときのこと、覚えてるな？
　人一人分くらいの穴や、多少の段差は…私とAだけなら越えて移動することが出来る。
　私が先に行ってお前でも歩ける足場を作ってやろう。
　道路をぐるっと歩いていくより人目につかず、早い。Aはサポートに回ってくれ。」

「アイアイ。」

「お願いしますわ。」

「そのお友達の家の詳しい場所はわかっているのか？」

「何度か家に行ったことがありますの。場所については問題ありませんわ。」

「じゃあ、道案内よろしく。」

まあ、近くなったら匂いで何となくわかるかもしれないけど。

「ジリアンの家の場所は、バロウズ市長も知っているはず。
　そして、わたくしとジリアンが親しいという事も…。」