白髪少女のトリップ記 (ページ23)

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自分の事何様だと思ってるんだ（呆）ページ23

｟カロン、聞こえる？｠

｟A!?｠

｟あ、大丈夫そうだね。じゃあ続けるよ。｠

｟ちょっと待て、ど…。｠

｟気づいてるかもしれないけど今隣の部屋にどんどん人が集まってきてる。
　逃げる準備をしっかりしておいて。｠

｟…分かった。｠

流石悪魔、ほとんど顔色変えずに終わらせたよ。
やっぱ長生きっていいね。ちょっとやそっとじゃ驚かなくなる。
たまにそろそろ死にたいって思う時もあるけど。
…グダグダしてる間に話し終わったね。

「…さあ、気は済んだか？済んだならそろそろ消えてもらおうか。」

…来た。

「今の俺なら別にお前に後れを取ることはないだろうが…。まあ念には念を、ってことだな。
　新しいお仲間も付けたようだし丁度いいだろう。」

バカにしてる？バカにしてるよね、こいつ。
こんな寄せ集めの雑魚共でAさんが殺れるとでも？
この借りは絶対後で1000倍にして返す(＾言＾)

「お前も愚かだったな、カロン。悪魔としてのくだらんプライドとスケープゴートへの情け…。
　そんなもののために俺に刃向かい、死ぬことになるとはな！」

「･･･う、嘘ですわ…。」

「…あ？」

「…市長は、そんな人では…。」

あ、やばいやつだ。

「じゃあこうしよう、冥土の土産にもう一つ教えてやる。
　なぜおまえという一般人ごと気が市長に声をかけられたか？」

一応ノエルって貴族だよね？
それを一般人ごときって…どんだけ自分のこと偉いと思ってるんだよ。

「…おい、よせ！」

やばい、これ以上聞いたら完全にノエルが壊れる。
しかし私が口を開くより先にバロウズが話し始めた。

「…俺はコンクールの後、お前にこう言った。
　とある理由でコンクールの順位に大きな変更があった、と。実はそれだけはでたらめじゃない、
　本当の事なんだ。じゃあなぜ、変更があったか？その理由は？」

考えたくもない。でも私の頭は導き出してしまった。最悪な、でも最適な真実を。

“権力を使って順位を変動させ、スケープゴートとしての才能のあったノエルに憎しみを抱かし、
　それを煽って悪魔の契約をさせるため。”

案の定バロウズ、いやクソ市長は同じことを言った。それも最悪な言い方で。
そしてノエルの方もショックで膠着してしまっている。

「…聞くな、走れ‼」

「逃がすな、殺せ！」

ガチャリ

「ここから正反対、3階右端の廊下の窓からならそのまま公道に出られるはずだ！
　そこまで何も考えずに走れ！」

「…。」

「…チッ！行くぞ！」