白髪少女のトリップ記 (ページ20)

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侵入作戦開始！(作戦なんてないけど）ページ20

確かに。私の時もお前だったしね。
敬意が無い。
悪魔だから人間なんて敬う必要ないのか。

「…長い、下は覚えんぞ。ではノエル、A。バロウズは市長官邸の中だ。
　まずは庭園…自然公園の警備をすり抜けるぞ。」

了解。心の中でつぶやくと見聞色の覇気を使って見張りの数を確認した。
最初と次の角に一人ずつか。

「見張りがいますわ。」

「市長官邸はこの市で最も重要な施設だ。24時間365日、警備が緩む瞬間などない。」

「こんなコソコソしなくても、廃ビルでやって見せたように指先一つで解決できませんの？
　パチン、と。」

「あれは悪魔の契約の瞬間にのみ悪魔に許される“奇跡”だ。
　今お前がそういう契約を私と結ぶなら可能だぞ。」

「…。」

そりゃまあ無理だね。
そんなホイホイ代償払ってたら体が持たないし。

「それに、いつでも指先一つで人を殺したり操ったりできるなら私は悪魔じゃなくて
　神を名乗るだろうさ。」

「じゃあ、私神って名乗っていい？」

「「は/え？」」

私のいきなりの発言に二人がきょとんとした顔をしている。
…ちょっとカロンさん、やばいやつがいるみたいな目で見ないでもらえますかね。
さすがに傷つくよ。

「え、だってこの状況を指先一つで攻略できるんだったら神って名乗っていいんでしょ？」

「できるんですの!?」

「できるよー。指鳴らさなくてもね。」

「どういうことだ。」

「3秒待って。全部終わってるから。」

そう言うと一度目を瞑り覇王色の覇気を発動させた。

ドサッ

「一丁上がり♪」

「す、すごいですわ。本当に一瞬で…。」

「おい、音が出たぞ。ばれたらどうしてくれる。」

「立たせとけばいいでしょ。」

イトイトの実の能力で警備員を立たせる。
この能力やっぱり有能♪
オリジナルの持ち主は気に食わないけど。

「はい、レッツゴー！」

その時二人が
Aだけは敵に回したくない。
と、思っていたのはまた別の話。