白髪少女のトリップ記 (ページ14)

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ノエルちゃんがキレた…。でもどっちもどっちだよねページ14

「なんなんですの！」
ビクッ
何事!?ノエルがキレてる！
ていうかぼんやりしてたから何が起きてるのかわからない。
「言ってることも意味不明ですしそんなに大事なことならちゃんと契約前に説明して下さいまし‼大体、代償で両手両足を奪うつもりだったなら契約の前に…。こういう代償を払ってもらうけどそれでもいい？と確認するのが常識ってもんではなくて!?」
あー、なるほどね。
「悪魔との契約は対等じゃない。私たちは願いを叶えてもらう側。つまり、叶える側が下手に出る必要はないんだよ。」
「こいつの言うとおりだ。それにさっきから言っているだろう、悪魔の契約は悪魔が一方的に決められると！しかもその上で私は確認してやっただろう！お前の意思で、悪魔の契約で、殺しを願うのかと！」
「それは…」
「「もっとわかりやすく言わなきゃ伝わんないよ/りませんわ！」」
おおー、きれいにはもった。でも説明不足だと思うよ。
「このゆとりお花畑娘が…！」
いや絶対ノエルのせいじゃないと思う。
対価もなしにホイホイ叶えられると思ってたノエルもノエル
だけど説明しないで騙したシビラのせいでしょ。
大体、省略しすぎてて気づくわけがない！
「烏頭！」
「烏ではない‼悪魔だ‼」
なんか収拾つかなくなってきた。
「…はあ、もういいですわ。わたくしもあなたも、望まない契約だった。契約は取り消しますから両手足を返して下さいまし。」
「無理だよ。」
「え？」
「死んだ人は生き返らない。いくらノエルが望んでもね。だから契約の取り消しは出来ない。他のものを望んでいたなら出来たかもしれないけど。」
「どんな契約でも取り消しはない。だからこそ、お前は抱えていくのだ。その傷を…一生な。」
「そんな…。手足が無ければ…ピアノを弾くことすらできませんわ。こんなことになるなんて…、こんな…。わたくしはただ、ピアノで一番になりたくて…。それだけで…。」
「…ふん、そんなお前にいい知らせが一つ。」
「…え？」
およ？
「私は機械じゃないから、多少の融通は聞かせる。」
はいはい。
「…ステラステージの社長を殺せという願いはお前が言わされた願いだ、そうだな？」
「…そうですわ。」
「両手足を失うと知っていたら、契約しなかった？」
「当たり前ですわ！」
「…よし。ならばあの契約は『間違ってしてしまった契約』だ。契約そのものは取り消せないが、特別に…。」
…ん？