白兎が6匹 ページ8
杏寿郎目線
杏寿郎「本当に、鬼が一体もいないな」
山を隅々まで見ても、鬼がいたと思われる痕跡は残っていたが、鬼の気配は一つもなかった
鬼の数が不明な為、俺と胡蝶で来たが
まさかゼロとは……
想定では、十体以上であった筈た
もし鬼同士で戦えば、勝者が縄張りを作り
敗者はその下につくか
それとも朝日を浴びさせられ、殺されるだろう
だがそれを考えを否定するのは、山の至るところに落ちている服だ
鬼は朝日を浴びると皮膚が燃え、発火する
服が残る筈はない
残るとしても焼け残った切れ端くらいであろう
此処に来る鬼殺隊員は俺達で初めてだ
服に染み付いている血を察するに彼女が食べたのに間違いない
全て彼女が倒したというのか…?
流石としか言えないな
だが、何故普通の鬼とは違う?
人を襲わず、鬼を喰らう
普通の鬼とは真逆だ
知能は低下し、体も人間の時よりも小さくなっている
鬼を喰らっているということだけでは、人を襲わないことを断定出来る訳ではないが
これ等の作業は胡蝶の方が適任だろう
・
捜索終わらせ、俺も家へと向かった
家の中へと入ると同時に、Aと目が合った
君は笑顔で俺の方へと駆け寄って来る
貴女『おかえりっ!たいようさん!!』
杏寿郎「太陽??」
あぁ、そうか君は俺の名前すらも忘れてしまったのか
君の死を聞いた時の様に胸が張り裂けそうになる
だが太陽か、君は前にも同じ様なことを言ってくれたな
――貴女『杏寿郎は太陽みたいだね』
――杏寿郎「太陽?俺がか?」
――貴女『えぇ、杏寿郎は心が強いでしょ
それに貴方の笑顔はとても温かくて、それを見てると元気が出てくるの』
――貴女『だから太陽、貴方にぴったりでしょ?』
――杏寿郎「それは嬉しいことだな!」ボフッ
――貴女『ふふっ、顔が本当に太陽みたいに真っ赤になってるよ?
これからは太陽さんって呼ぼうかな?』
――杏寿郎「からかわないでくれ……」
………やはり君なんだな
例え鬼となり記憶を失っても、根が変わっていない彼女を見ると凄く嬉しくなる
俺も君に言いたかった
俺は君の全てが愛おしいと、大切だと
まだ君を想い続けても良いだろうか……
杏寿郎「俺の名前は煉獄杏寿郎だ!!宜しくな、A!!」
大丈夫だ
俺が必ず、君を人間に戻す
そして、その時は………
・
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楓(プロフ) - 天白 光さん» 応援ありがとうございます、とても嬉しいです!更新頑張ります!! (2021年10月24日 16時) (レス) id: ccd9ca707d (このIDを非表示/違反報告)
天白 光 - スゴイ面白かったです。応援しています。更新頑張ってください。 (2021年10月24日 16時) (レス) @page7 id: 47e0946df6 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 桜桜もっけさん» そう言ってもらえて、とても嬉しいです!!更新遅いかもしれませんが宜しくお願いします! (2021年10月18日 23時) (レス) id: ccd9ca707d (このIDを非表示/違反報告)
桜桜もっけ - すごいドタイプの話です! (2021年10月18日 23時) (レス) @page5 id: 312d61ae20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楓 | 作成日時:2021年10月15日 23時