◽︎ ページ14
･
頬に触れていた手は大好きな人の手によって離され
そして大好きな人の小さく強い手に包まれた
いつもの彼だったらやったー！最高！ありがとう神様！
と喜ぶのだろうが状況は思っている以上にシリアスだった
｢山田さんは優しいからいつも私にあんなことを言うんですよね｣
｢私は…忙しくてろくにお化粧もできませんし、顔に傷は作るし、相手が男の人だろうと容赦なく背負い投げします｣
｢そんな人よりああいう方との方がきっと…幸せになれると思います｣
え？今俺フラれてる？
山田の頭の中はパニックだった
こんなドラマみたいな展開普通ある？
待ったをかけたいのにかけられないこの状況
山田はただただ新谷の言葉に耳を傾けるしかなかった
｢頑張ってください、応援してます｣
今日ほど女神の微笑みが心に来た日はないだろう
優しくて、美しいその笑顔が
今日はいつもと違った意味で刺さってしまう
合コンなんて行かなきゃよかったと思っても時すでに遅し
新谷も新谷で大きな誤解を受け、勘違いをしたまま山田の恋路を応援するような言葉をかけてしまった
｢いや、その事なんだけどさ新谷｣
｢藤さんと川合ちゃんが待ってるのでもう行きますね｣
｢………うん、またな｣
無意識のうちに新谷は山田を避け
山田は新谷に避けられていることに今気がついた
弁明しようとしても新谷にそれを聞く気は微塵もなく
ただただ誤解されたまま別れを告げられ走り去られてしまった
｢あれ、どうしたの新谷 浮かない顔して｣
｢藤さん｣
｢ん？｣
｢やっぱり私に恋愛など無理なのかもしれません｣
｢どうしたのいきなり｣
｢好きになった人に好きな人がいるかもしれないってわかると…何も言えなくなってしまって｣
山田が傷心中とは知らず
藤と川合と合流し、ポツリと本音を漏らす新谷
突然の言葉に隣を歩いていた藤と川合は新谷に気づかれないようにそっと顔を見合せる
｢(藤さん、やっぱり新谷さんって山田さんのこと…)｣
｢(絶対そうだろうね やっぱりこの子を合コンに誘ったのも山田が合コンに来たのも全部失敗だった)｣
今まで恋を知らずに大切に育てられてきた
箱入り娘の新谷
今までにない感情に敵なし優等生が初めて頭を悩ませる
｢よし、今度女子会しよう｣
｢そうやって藤さんいっつも飲んでばっかじゃないですかぁ〜！｣
｢そんなことない｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 280人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
🈂️ - またこれ書いて欲しいです🥺🥺 (11月13日 1時) (
レス) @page15 id: 8e4b606685 (このIDを非表示/違反報告)
こちめる(プロフ) - tomakoさん» コメントありがとうございます︎🫶🏻💞 私の方こそたくさん読んでくださって感謝しかないです🥲✨リベ2クライマックスプレミア絶対書く！と意気込んでたところだったのでちょうど良かったです！！絶対書きますね！ (6月14日 19時) (レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
tomako - いつも素敵なお話を作ってくださり、ありがとうございます☺︎この作品がとても大好きで何回も読んでます！東リべ2のクライマックスプレミアの様子なども読んでみたいです！これからも応援しています❤️❤️ (6月14日 12時) (レス) id: 56e44f0b6b (このIDを非表示/違反報告)
こちめる(プロフ) - うめわかめさん» コメントありがとうございます🥲🫶🏻💭 リクエストぜひ書かせてください😌これからもよろしくお願いします！ (6月13日 22時) (レス) @page50 id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
うめわかめ(プロフ) - いつも更新楽しみに読ませてもらっています！！このお話大好きです❤️結婚式、2人の子ども👦のお話、俳優、女優のお友達の反応なども読んでみたいです！これからも楽しみにしてます！！🐥🐥 (6月13日 0時) (レス) id: 59b4b63b7f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こちめる
| 作成日時：2023年5月29日 20時
