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2話糸娘 ページ3

「ふぅ…」

三味線片手にわっちはため息をついた
今日は非番なので蜘蛛達に囲まれながら舞台の練習をする
わっちの仕事は裏で役者達を惹き立てること
その為の蟲と、音楽の技術
三味線と横笛、そして歌声が舞台でのわっちの武器
それを磨くのが休日の楽しみであり仕事の一貫でもある
わっちは綺麗に細工されたお気に入りの三味線をおくと蟲達を集めた

「さーて皆、練習はそこいらにしてご飯にしんしょうかい?」

そう言うと蟲達は嬉しそうにカチカチと蟲特有の音を出した
喜んでいる証拠だ
仕事仲間であり子供でもある彼、彼女達を連れ、わっちは夜の現世にでる
夜のきらびやかな繁華街は変態親父達の群れがでる
それを狩ることでその日のご飯にありつく
適当に回りながらその日の獲物を見つけるとわっちは路地に誘い込む

「もし、そこの殿方。わっちと少し遊びんせんかい?」

餌はわっちをみるとすぐに鼻の下を伸ばした
そのままふらふらとこちらへ来る餌にわっちは微笑みながら路地の奥に引き入れる

「ようこそ、おいでくんなまし。」

フフッと微笑むと魅了のせいもあるのが今にもしたのものを出す勢いだ
しかしそうはさせない

「そして、頂きます。」

餌は目を見開いた
しかし叫び声をあげるまもなく男の頭部は消え失せた
わっちがたべたからだ

「皆、残りはお願いね。」

頭のなくなったそれに皆は群がる
最早骨のひとつも残さずに餌は消え失せた
おなかがすいていたんだろう

「御馳走様。」

なにもなくなったその場を背にわっちは楽屋へと戻った
さ、明日も頑張っていきましょう

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カラコロ(プロフ) - 終わりました。 (2019年6月5日 19時) (レス) id: 6e820d1091 (このIDを非表示/違反報告)
カラコロ(プロフ) - 川男の潮で更新します。 (2019年6月5日 19時) (レス) id: 6e820d1091 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:地雷屋 x他2人 | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2019年6月1日 13時

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