三十五話:落城 ページ37
春彦Side
春彦「鈴っ！お前に前から言いたい事かあった聞いて驚くな…俺達はきょうだ(侍女長「何しているんですか？お二人さん」ﾆｺｯ
春彦「またお前か…侍女長」
侍女長「お前とは失礼ですね…まあいいです、何をなさってたんですか？」
春彦「そ、それは…」
俺はどう言えばいいか焦ってしまう
すると鈴が口を出す
鈴「春彦さんに相談に乗ってもらっていたんです」
侍女長「相談を？」
鈴「はい！侍女長や親が"大嫌い"だって言う事を相談していたのです！」
鈴は嫌味を言う様な態度で言う
侍女長「ご、ご冗談を言うのはやめてください…姫様！」
鈴「事実を言っただけなんだけどな」
侍女長「姫様！私は姫様に尽くしたではありませんか！姫様を愛して全てをあなたに捧げた
なのに…私の事が大嫌いとは…悲しいです」
侍女長は焦り立てる
だが鈴の口は止まらない
鈴「もう… "偽善"はやめてください
本当はわたしの事などどうでもいいなんて言うことは分かっています…
貴女に相談した時も全て「仕方ない」で片付けて私が反論するといつも貴女は血相を変えて怒り、もう全部疲れました…」
鈴「ですが、春彦さんは相談によく乗ってくれて、アドバイスもくれたんですよ！何処かの誰かさんとは違って…」
侍女長が失望した様な顔をしているのを鈴は放っておいて
俺に話し掛けてくる
鈴「さっきの質問の答えを教えて！
どんな任務を手伝ってもらおうと思っていたの？」ﾆｺｯ
鈴はニコニコ微笑みながら言う
無理はない、侍女長に自分の意見を言えたのだから
俺は鈴の耳元にそっと言う
春彦「この城を落城させることだ…」
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作者名：えんどう | 作成日時：2021年7月19日 20時
