UNTITLED ページ17
「…美味しそう」
私は素直な感想を零した。
机の上に乗っているのはパンケーキ。頼んだものはみんなバラバラで個性が出るな。
「それ、期間限定とか書いてませんでした?」
「…それがどうしたんだよ」
「いえ」
彰人は意外に甘党なんだな。謙さんの所ではいつもブレンドを飲んでいたから、舌が肥えているのかと思っていた。
「…年相応で良いんじゃないですか」
「今俺のこと馬鹿にしただろ」
「さぁどうでしょう…一口下さい」
「あっちょっ」
綺麗に小さく切られたその一つにフォークを突き刺し、口に持って行った。
「…甘い」
「パンケーキなんだから当たり前だろ」
フワフワしているな、と咀嚼しながら考えているとこはねから声がかかる。
「Aちゃんの好きな食べ物って何なの?」
「…好きな食べ物ですか。あまり意識したことはありませんね」
「じゃあ、苦手な食べ物とかは?」
次は杏から声がかかった…小学生の質問かよ。
「無い、と思います」
「へー!Aって好き嫌い無いんだ!偉い偉い!」
そう言って杏は私に抱き着いてきた。
「＿＿あー、美味しかった!A、次どこいこっか？」
「…迷いますね」
「それなら、ゲームセンターに行かないか」
私がどこに行こうか迷っていると、冬弥がそう提案した。
「ゲームセンター、ですか」
「あぁ」
ゲームセンターは好き嫌いが分かれる。私は構わなかったが他の3人が暇を持て余してしまうだろう。
＿＿と。
「いいじゃん!行こうよゲーセン!」
「わ、私も行ってみたいな…!」
「…オレも賛成」
3人は快諾してくれた。
「…良いんですか?」
「勿論」
冬弥にも肯定されたので、お願いしますと私たちはゲームセンターに向かった。
「もしかして、冬弥がこの前言っていたのってこのゲーム?」
「…あぁ、そうだが?」
「これ、私も知ってる!杏ちゃんとやったことがあるの」
…この前冬弥と鉢合わせた音ゲーの台だ。
「彰人さん、これ知ってます?」
「知ってるも何も…やったことある」
【速報】音ゲー仲間(仮)、発見。
「じゃあ皆で対決しようよ!Aは絶対強いから…VividsとBADDOGSとKIYOTAの三つ巴対決はどう?」
「…面白そうだな」
「ぜってーAには負けねー」
早くも男子組はやる気満々のようだ。杏とこはねは互いに頑張ろうね、と言い合っている。
「…ほんっと、いい仲間を持ったよ」
「何か言ったか?」
「何でもないです」
ぼそっと呟いた一言には触れず、
「やるからには楽しまないと、ですよね」
そう言って100円を放り込んだ。
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Luna(プロフ) - ヤバい、好き…それで泣きそうめっちゃ泣きそう…｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2021年4月25日 0時) (
レス) id: d4a00b7e76 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - 死ぬっていう展開の時に失礼かもだけど、やっぱりこの作品好きだな…… (2021年4月24日 13時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - ありがとうございます。お話は全然変えなくて大丈夫です。このままの方が作者様のオリジナルの素晴らしい作品になるのでそこに私が入ってしまうとなんか違う気がしますので、最後まで応援させていただきます。本当にありがとうございます。 (2021年3月17日 18時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
キリノ(プロフ) - のんちゃんさん» 感想ありがとうございます。物語の結末はもう決まっていて、ここから変えてしまうのは不可能ですが最後まで応援していただけると嬉しいです。知り合いの方には、ご冥福をお祈り申し上げます。私も経験しているので心中お察しします。不快になられてしまったらすみません (2021年3月15日 20時) (レス) id: fda9b97bde (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - 暗い話をしてしまい、ごめんなさい。嫌でしたら、コメントを消してくださって構いません。 (2021年3月15日 19時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリノ x他1人 | 作成日時：2021年2月26日 10時
