33.決勝戦 ページ12
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IH宮城県予選最終日
昨日の3回戦、準々決勝、そして数時間前に行われた準決勝を全てストレート勝ちして決勝へと駒を進めた白鳥沢。
決勝の相手は____
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「「及川くん頑張って〜〜♡」」
昨日も聞いたなあこんな感じの声。
はい、そうです。及川さんファン率いる青葉城西です。
瀬「うわ、今年も相変わらず及川ファン多いな」
白「瀬見さん羨ましいんですか」
瀬「んなわけ。ウチにはAだけで充分だろ」
『え、私ですか？
英太さんもあのファンの人たちみたいに頑張って〜♡って言ってもらいたいんですか？
嫌ですよ。監督の横でそんなことやったら私だけ生きて帰れませんから』
絶対やだ。やりたくないです。
ゲンコツだけじゃ済まされないよ。
それに地味に応援しに来てる人たちのこと全否定しましたよ。
応援席にいる2軍の人たちに言っちゃいますよ。
山「拒否られてんの笑
てかAってあーいうキャーキャー言ってるの嫌いそう」
『まあどちらかといえば、兄たちと似て試合中に喧しいのはあんまり好きやないです』
別に私は及川さんみたく手を振り返したりするわけじゃなければ、
侑みたくサーブの邪魔されて喧し豚思いながらガン飛ばすわけでもない。
完全無視。ひどい時は静かにしてもらえます？って言っちゃうタイプ。
てか、あれ？
なんでみんな揃って固まってるんですか？
川「今Aの口から好きやないって…」
天「関西の方言普段聞かないからなんか新鮮だネ〜」
瀬「方言てか訛り？どっちにしてもなんかグッときた」
え？え？急に皆さんどうしました？
『好きやないって言いません？』
「「言わないな/ネ」」
白「普通だったら好きじゃないって言う」
へぇそうなんだ。てっきりこれが普通かと。
天「なんかさ〜Aちゃんに頑張れーって方言で言われたらホントに頑張れそうなんだけど‼」
瀬「確かに。あんなうちわ持ってキャーキャー言われるより頑張れる」
白「牛島さんにいいトス上げれそう」
五「俺も言われたら牛島さん越えられそうです！」
覚さんの一言から始まったそれはみるみるうちに期待の眼差しへと変わった。
私の鼓舞で試合勝つなら今までの試合何で頑張れたのって話になるんだけど？
天「みんなもこう言ってるしAちゃん、お願いっ」
これはもう…やるしかないのね。
『わかりました、今回だけですよ』
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作者名：*のあ* | 作成日時：2020年4月24日 3時
