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もう、とでも言いたげな顔をした忠義が
ほら、ってもう一回腕を伸ばした。
「『え？』ちゃうわ。
抱っこしたるてゆうてんの」
そんなこと、腕を広げられただけじゃ察することなんてできないんですけど
って、文句を言いたい気持ちは山々なんだけれど
とても呂律が回るようには思えなかったから口をつぐんだ。
寝転がったまま忠義に手を伸ばしたら
脇の下に腕を差し入れられて、一気に抱き起こされた。
「首に腕回して」
「ん」
太くて長い首にしがみつくと、忠義は私の背中を支えながら
ゆっくりと立ち上がった。
「A、ちゃんとしがみついて？」
「んー」
腕だけじゃなくて、脚も巻き付けてしがみついたら
子どもが親にしてもらう抱っこみたいになった。
それが可笑しくて、「ふふっ」と笑ったら
「なにぃ？」って訊き返されたから、ふるふると首を横に振った。
忠義はいつも、いとも簡単そうに私を抱き上げる。
忠義の身体は大きくて、逞しくて
抱きかかえられていてもちっとも不安なんて感じないから
私は忠義にそうされるのが好きだ。
忠義は絶対に私を落としたりなんてしないと、安心することができる。
私を抱えたまま、器用に電気やエアコンを消しながら
忠義は寝室に連れて行ってくれた。
真っ暗な寝室につくと、電気もつけないまま
そうっと私を下ろそうとするから
離れようとする体温が寂しくて、ぎゅうっと首に回した腕で引き寄せた。
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茜音(プロフ) - えぬさん» ご指摘ありがとうございます！すぐに修正します！ (2017年11月12日 0時) (
レス) id: c4843d23a9 (このIDを非表示/違反報告)
茜音(プロフ) - ひよりんさん» ありがとうございます！私には勿体無い言葉がたくさん、、！！文章がキレイだと言っていただけるのが1番うれしいのでひよりんさんのコメントを何度も読み返してしまいました。ぜひまたあそびにきてくださいね(^^) (2017年11月12日 0時) (レス) id: c4843d23a9 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ(プロフ) - 最後の｢特別やもん｣のところの名前が反応していないです、、、！ (2017年11月11日 9時) (レス) id: 0e23a7d5b0 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - 言葉、文章ひとつひとつが繊細でキレイで引き込まれますね。表現に幅があって読んでいて想像が膨らみます(^_^)更新、楽しみにしてます！ (2017年11月10日 4時) (レス) id: 6d3b1b35bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜音
| 作成日時：2017年11月5日 20時
