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「あんたのことだから、あのままお持ち帰りするんじゃないかと思ってたのに」
「俺のことなんやと思ってるん」
むっとした表情を作って見せたけれど
それが本心からのものではないとわかるのは、長い付き合いのせいか。
あからさまに拗ねて膨れた頬をぶちゅっと手で押しつぶした。
「だってミオちゃん、可愛いじゃん」
私の言葉に、少し吊り上がった眉がピクリと動いた。
「同じ会社の同じ部署の子に、そんな簡単に手なんか出されへんよ
」
節操もなしによって来る女の子を捕まえているのかと思ったけれど
忠義には忠義なりのポリシーがあるらしい。
忠義の真剣な面持ちに納得しそうになってしまったけれど
すぐにその言葉の矛盾を見つけて口を挟んだ。
「同じ会社の同じ部署の私、思いっきり手を出されてるんですけど？」
頬に手を添えたまま忠義をじっとりと見上げたら
甲の方から指を絡めてその手を掴まれた。
忠義の手は大きくて、いつも温かくて
いとも簡単に私の手を包み込んで、大人しくさせてしまう。
薄い茶色の瞳がゆるりと細められて、
おでことおでこをぶつけ合わせて忠義が低い声で囁いた。
「Aは特別やもん」
きっと、そんな言葉にときめかないところが特別なんだろうなと解釈しながら
重なった唇を受け入れた。
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茜音(プロフ) - えぬさん» ご指摘ありがとうございます！すぐに修正します！ (2017年11月12日 0時) (
レス) id: c4843d23a9 (このIDを非表示/違反報告)
茜音(プロフ) - ひよりんさん» ありがとうございます！私には勿体無い言葉がたくさん、、！！文章がキレイだと言っていただけるのが1番うれしいのでひよりんさんのコメントを何度も読み返してしまいました。ぜひまたあそびにきてくださいね(^^) (2017年11月12日 0時) (レス) id: c4843d23a9 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ(プロフ) - 最後の｢特別やもん｣のところの名前が反応していないです、、、！ (2017年11月11日 9時) (レス) id: 0e23a7d5b0 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - 言葉、文章ひとつひとつが繊細でキレイで引き込まれますね。表現に幅があって読んでいて想像が膨らみます(^_^)更新、楽しみにしてます！ (2017年11月10日 4時) (レス) id: 6d3b1b35bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜音
| 作成日時：2017年11月5日 20時
