戦国時代の姫君

18(官兵衛1) ページ19

あれから一週間が経った
今も私は豊臣さんのとこでお世話になっている。初日と違うところは…私が率先と仕事を手伝っているところだろうか
すぐに元の世界に帰れるということではないから、私は私のやれること…つまりはお手伝いから手をつけたのだ
生きていくのには読み書きができないといけないし、仮にも居候の身だからね。ゲームだけやって１日終われれば一番いいけど、そうもいかないし

今日は官兵衛さんに読み書きを習う日なのだ
あまり話した印象はないけれど、多分豊臣軍の中では常識人っぽいんだよなぁ
ちゃんと話せるといいけど…と、ついた。確かこの部屋だったはず

｢官兵衛さん、蒼です。いらっしゃいますか？｣

｢入れ｣

部屋の前で声をかければ、部屋の中から声が聞こえてくる。どうやら部屋はあっていたようだ

｢失礼します｣

静かに襖を開けて中に入ると官兵衛さんは机に向かって書を読んでいたようだった
私が入ってきたことに気付くと体ごと向けてくる

｢読み書きだったな？｣

｢はい、よろしくお願いします｣

彼はてきぱきと筆、墨、書を用意すると…まずは書を手に取った
私は彼が用意してくれた机の前に座ると、彼はその机の上に手に取った書を広げた

｢まずはこれから始めればいい｣

｢児童書………もしかして竹取物語ですか？｣

｢？知っているのか？｣

どうやら当たりらしい
いやうん…なんか翁とか、竹とか所々読めたからね

｢元の世界でもあったので…｣

｢なるほどな。じゃあわかりやすいな｣

というわけで今日は官兵衛さんと竹取物語を読むことになりました

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