好きだよ しょりそう 2

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｢勝利！｣




｢聡…？｣





俺は女の子たちに囲まれてる勝利を引きずりだした。





そのまま人気の少ない空き教室へ。






｢なに勝手なことしてんだよ！｣





｢……なんのこと？｣






｢とぼけても無駄だからな！

話は全部聞いたよ。

あんな噂、ほっとけばよかったのに…！

俺は勝利がいたら大丈夫なんだよ！｣






･







｢その噂ってのがさ、

勝利と聡が付き合ってるってやつなんだよな。｣



｢え…？｣



｢だってさ、お前ら幼なじみなんだろ？

それでずっと一緒にいるし怪しいって誰かが言い出して。

それに、見たヤツがいるんだよ。

夏祭りで手をつないで歩くお前らがいたって。｣



｢き、気のせいじゃない？

そんなわけねーじゃん！｣



｢そーだよな。

それでさ、勝利ってなんでもできるヤツじゃん。

だから、勝利が男なんか好きになるわけないって。

それで、聡が無理やり勝利にキスしたとかいう噂も流れてさ。｣



｢は！？｣



そう言われてみれば、最近妙にみんなから距離を置かれていたような…



｢勝利は元々人気者キャラだったから誰も何も思わなかったけど、お前はどちらかというと陰キャじゃん。

だからみんな信じちゃって、聡ばかりと離れてて…｣



｢なんでそれもっと早く言ってくれなかったの！？｣



｢え！？だって、もう知ってるかと思ってたから…！｣



そんなの全く知らなかった。



全部勝利が俺が聞いてしまわないようにしてくれてたんだ。



勝利がいきなり別れようって言ったのも、これ以上俺の噂が広がらないようにするためだったんだ。



なのに俺は…！

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