好きだよ しょりそう 2

43 love ページ3

｢あっ、破れた…｣




｢よっしゃっ！3匹目ゲット！｣






勝利と一緒に金魚すくいをしている。







俺は下手すぎてほぼゼロだけど、勝利はもう3匹も捕まえてる。








｢よしっ、4匹目！｣






勝利が5匹目をとろうとしたとき、ようやくポイが破れた。







｢あちゃ、もう破れちゃった｣







すると、勝利は俺にすくった金魚を渡した。









｢え……？｣







｢欲しかったんでしょ？金魚。｣







｢え、だって、俺は何も言ってないのに…｣







｢だって毎年言ってたじゃん。

自分は金魚すくい下手だから俺が羨ましいって。

いつも俺の金魚を欲しがってたでしょ？｣







｢………ありがとう。｣







そんな前のことを覚えててくれたんだ。







そんな話は幼稚園か小学校の話だよ？







勝利____







｢ねえ、しょ………｣







｢あれ？聡ちゃん？｣







俺の声は後ろの天使によってかき消された。







｢わ、マリウス。｣








先輩の俺にかなり懐いて 聡ちゃん と呼びタメで話す陸上部1年ハーフのマリウス葉。







｢浴衣似合ってる〜♡｣






｢ありがと。｣







｢あれ、勝利先輩とデート？｣







ブッと吹いてしまった。







｢ば、バカマリウス！そんなわけないだろ！｣







｢え、僕てっきりもう付き合ってるのかと思った！｣








俺が必死で動揺を隠していると、勝利の口から聞きたくなかった言葉を聞いた。







｢そんなの普通に考えて気持ち悪いだろ。｣

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