86-GD ページ36
ソヨンの結婚のニュース。
全然めでたくない。
おめでとうなんて、これっぽっちも思えない。
そんなニュースを目にした俺は
かぁーーーって頭に血が上って
ホテルから出て知り合いがやってるクラブに行った。
そしてとにかく飲んだ。
時間からしたら短時間だったと思う。
何時にホテルを出たかとか
何杯飲んだか
なんて覚えてない。
いつのまにか、俺が飲んでる周りにはペンらしき子がたくさん群がってて
カメラのシャッター音がすごかったのは覚えてる。
そんなのどーでもいい
とにかく体の中にアルコールを入れて忘れたかった。
ソヨンは
結局
俺を選ばなかった。
俺の知らない奴と
俺の知らない時間を過ごし
今頃笑ってんのかな
そんな事を考えて
イライラなのか
悲しさなのか
嫉妬なのか
自分自身が分からない。
むしゃくしゃした感情任せに
ドンっっ
と、テーブルを拳で叩くと
一瞬シンっとしたフロア。
RRRRRRRRRRRR
と同時に鳴り響くスマホ。
Aからの電話だった。
そして、今はAの部屋で2人。
A「とりあえず、こんなに買ってきてくれたし、今日は飲もう！」
GD「そのつもりだよ。ちゃんと相手しろよ？」
A「大丈夫だよ！…多分」
GD「なぁ、タバコ吸ってくる。ベランダいい？」
A「あっ、うん。こっちね」
ベランダに出てタバコに火を付けた。
今までだって隣にソヨンがいた訳じゃない
でも
更に遠くに行ってしまった気がして
2人でいた時の
甘い言葉や匂い
柔らかい感触
もう感じる事が出来ない
ソヨンが変わったんだ
愛なんてクソ食らえだ
ソヨンだけだった
ソヨンだけを信じて幸せだった日々
俺だけが1人だ…
GD「…っクソ」
頭を抱えて大きなため息が出た
A「…ジヨン…？？」
GD「……ごめん、俺…」
するとAが隣に座って手を繋いでくれた。
A「幸せになりたいね……」
GD「…」
A「……1人がこんなに辛いのって初めて知った」
GD「だよな。ハハっ。辛すぎるな…」
Aも同じ
俺と同じだな
A「ジヨンの手は、あったかいね」
GD「…何言ってんの？(笑)」
2人で笑って部屋に戻った。
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作者名：shino | 作成日時：2017年10月20日 17時
