悩み side you ページ9
お父さんと再会して、もう1ヶ月がたっていた。未だに現れないお父さんに、少しがっかりしている。
期待しなきゃ良かったのかな？
って、思い知らされる日々。
ドンへは、俺が呼びに行くってしつこく言ってたけど…
やっぱりそれはやめてもらった。
もう少し…
もう少しだけ、お父さんが自分から来る事を、期待している自分がいたから。
そして、最近の悩みは…
お店をリフォームするかどうか。
これは少し前から考えていた事。
有難い事に、お客さんが日々増えてきている事。あと、イル君効果でもお客さんが増えていた。
そこにSJトリオ&ドンへの来店ときたら、常に騒ぎにならないか、細心の気を使っていた。
そんなに気にすることはないって言ってくれるオッパ達だけど…
食事の時くらい、のんびりとして欲しいじゃん？
だから、増築をして個室を作って、少しお店を広くしようかと考えていた。
元々、ママの考えてたお店は小さなアットホームなお店だった。だから、お客さんが増えてきているこの頃、そんな事を考えていた。
でもね、これも商売です。なかなか難しいのが正直なところで…
A「はぁ〜…この状態でなんとかやってくしかないか〜！」
閉店後のお店で1人、考えていた。
考えても考えても、今のままじゃ増築は無理だし、イル君が辞めたらお店が回らなくなる事も…
結果、こつこつ貯金しかないか！という結論だった。
すると閉店後のお店のドアが開いた。
またオッパ達？閉店後に普通に入って来るんだから！
そんな事を思いつつも、足取り軽く入り口に向かった。
でも…
入ってきた人物に、私は一歩も動けなくなってしまった。
父「遅くなってすまなかった。A、今から少し話せないか？」
A「お、お父さん…」
父「久しぶりに来たな…変わってないんだな。」
A「なんで…なんでいつも突然なの？」
泣きそうなのを必死に堪えて出た言葉。
気まずそうな笑みを私に向けているお父さん。
A「いなくなるのも…現れるのも…いつも突然で…自分勝手すぎるよ」
父「ごめんな…Aばかりに迷惑かけて…悲しい想いさせて…父親失格だな…」
A「本当だよ…ママが居たら、すっごく怒られてるよ！離婚だって言われてるよ…」
父「ハハ…そうだな…ママは俺に厳しいからな…」
A「…バカ！お父さんのバカ！」
そう言って、泣き崩れた。
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作者名：shino | 作成日時：2017年2月14日 11時
