正直な気持ち side you ページ30
4連休後のお店も、有難いことに繁盛していて、イル君も私もバタバタと動き回っていた。
そんな日々はあっという間に過ぎていって、今日は私の誕生日。
そんな事は関係なく、お客さんは来てくれるし、順調に改装費も貯まっていっている。
A「イル君〜！今日少し早めにお店閉まるね？」
IL「はーい。ドンヘヒョンと楽しんでー。」
A「何その棒読み！」
IL「だって…ついにヌナも人のものに…」
A「人のものって…！！！！」
IL「お・し・あ・わ・せ・に！！！！」
怒ってるのか、祝福してるのか分からないイル君。
祝福するにも気が早すぎるけど…
そして閉店を迎えて、大急ぎで片付けをしながら、ドンヘが来るのを待った。
IL「ヌナ…これ。プレゼント。」
A「えっ？私に？」
IL「そ〜。何あげていいか分からなくて…」
それはシンプルなゴールドバーのバレッタ。
私好み。よく分かってる。
A「かわいっ！こういうのすごく好きだよ？ありがとう！」
IL「///きっとヌナ、こういうの似合うから。じゃあ……お疲れ様」
そう言って足早にお店を出て行ってしまった。
イル君の気持ちは分かっていた。でも応えられないし、だから常に新しい恋をしろと言ってきた。でも、結局はまだ私のことが…？
ごめんなさい。
結局、私がウジウジしているから、イル君にも中途半端で…
DH「お邪魔しまーす」
すると、控え目にそう言ってドンヘが入ってきた。
A「あっ、いっらっしゃい。カウンター座る？」
DH「あっ、うん。ありがと」
すると、ドンヘの後ろに隠れてた右手がパッと私の目の前に。
A「うわっ！」
DH「びっくりした？ゴメンゴメン。ハイ！誕生日おめでとう〜！」
そうして渡されたのは、スターチスの花束。
A「かわいい…ありがとう」
スターチスの花言葉
“変わらない心”
調べた事があったスターチスの花言葉。
ドンヘも変わってないって事？
そう思っていいのかな？
それとも、たまたまこの花を選んだだけなのかな？
DH「さぁ、今日までドキドキしすぎて気が気じゃなかったんだ。早速話そう？」
A「早速⁉そっ、そうだね。うん。先にコーヒーだけ淹れてくる」
コーヒーを淹れてドンヘの前に置き、私もその横に座った。
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作者名：shino | 作成日時：2017年2月14日 11時
