君は何処？ side DH ページ18
しばらく車を走らせれば着いたAの故郷。
なんとなく、Aはここにいるって思った。
太陽が燦々と照らすヒマワリは、こっちが笑顔になる位綺麗だ。
少しの間、Aが大好きと言うこのヒマワリ畑を眺めた。
ふとヒマワリ畑の中にいる女の子に目が止まった。
1人で泣いてる？
迷子？
こんな広い花畑で？
DH「こんにちは。どうして泣いてるの？お母さんは？」
女の子「ヒックヒック…ママとはぐれちゃった…」
DH「一緒に探してあげるよ！」
女の子「ヒックヒック…」
DH「お母さんは何色の服着てたの？」
女の子「白と青」
DH「そうか。1人で怖かったね？すぐ見つかるよ！」
目立つように女の子を肩車して、お母さんを探した。
女の子も目線が高くなり、景色が変わったからか機嫌も少しは良くなった。
女の子「ママはパパと写真撮ってたから、1人でお花畑で遊んでたの。そしたら2人ともいなくなっちゃったの。」
DH「そうか〜。今頃お母さんもお父さんも君のこと探してるよ。」
女の子「オッパ1人？」
DH「う〜ん…俺も探してるんだ、大切な人をね。」
女の子「一緒だ！」
DH「そう、一緒だね〜」
女の子は色々な話をしてくれた。
俺も色々な話をした。
DH「お母さんとお父さんには俺がSJだって内緒だよ？2人の秘密。」
女の子「うん！ひみつ！ドンヘオッパとひみつ！」
DH「うん。」
女の子「オッパにはまた会える？」
DH「う〜ん、それは分からないかな；でもテレビ見たら会えるかもしれないね」
女の子「お歌うたってるところ、テレビで会えるの？」
DH「そうだよ〜歌って踊ってるとこ〜」
すると向こうに2人の夫婦がこの子の名前を呼んだり、電話をかけたり、探しているのが見えた。
女の子「ママ！パパ！」
肩車から降ろしてバイバイと手を振った。
女の子「ドンヘオッパ、バイバイ！」
大声で名前を呼ばれ咄嗟にシーっと指で示せば、真似をしてシーっとやる女の子。そして走ってお母さん達の元へ行った。
気付けばお昼で、一旦ヒマワリ畑から離れ、小さな商店で適当にパンと飲み物を買った。店先のベンチでぼーっとしながら食べた。
夕方に戻るとなると、あと数時間か…
詰め込むようにパンを口に入れて、ゴクリと飲み物で流し込んだ。
そしてまた、ヒマワリ畑に向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shino | 作成日時：2017年2月14日 11時
