夏のヒマワリ side you ページ16
“素直で思った事を何でも言う子”
確かにそうだった気がする。
損をすることもある。でも、自分の気持ちを正直に伝えてた子供の頃。
いつからこんなに気持ちを隠すようになったんだろ…
気が付けば夕方で、イル君の実家に帰った。
イルママ、イルパパに歓迎されて、昔話や、今の話。イル君の話で盛り上がった。
イル君は愛されてるんだなって改めて感じれた。
次の日も、朝から外に出た。
夏の始まり。ヒマワリは太陽に向けて何か叫ぶように真上を向いて元気に咲いていた。
ヒマワリ畑は観光客らしき人もちらほら。
その中を一歩ずつ進んでいく。
少し丘になったところからヒマワリ畑を見下ろした。
太陽と同じくらい眩しいヒマワリ畑。
遠くでママが年甲斐もなく走ってるのが見えた気がした。
A「今でも生きてたら走り回ってそうだな、ふふっ」
ママ…
素直になるってこんなに難しかった?
簡単だった子供の頃を思い出せないよ。
ドンへの事が大好き。
なのにドンヘを目の前にすると、意地はっちゃうの…
お父さんにも同じ。
バサっと寝転んで空を眺めた。
気付いたら眠っていて、ママの夢を見た気がした。
こんなにママとの思い出の場所にいるのに、夢は覚えてなくって…
でも、ある言葉は覚えてた。
“相手が素直にしてきたら、Aも素直にならなきゃ相手に失礼でしょ?”
夢の中で、そうママは言ってた。
相手に失礼…
確かに、今の私は折角歩み寄ってくれてる人に変な意地を張っている。
このままじゃダメだね。ママ。少し素直になれそうな気がするよ。
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作者名:shino | 作成日時:2017年2月14日 11時