HIMAWARI-2 (ページ15)

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夏のヒマワリ side you ページ15

電車とバスを乗り継いで着いた故郷。

ママとの思い出の場所。

私たち家族が住んでいた町に、久しぶりの休暇を作り来た。

お父さんの事

お店の事

ドンへの事

最近は色々な事が起こっていて、まだまだ整理しきれていない自分の気持ちを整理しに来た。

ピンポーン

A「こんにちは～Aでーす」

家の奥からパタパタと足音が聞こえ、イル君のお母さんが出て来てくれた。

すごく久しぶりねと、大人になった私と盛り上がるイル君ママ。

部屋に案内され、荷物を置き、少しして部屋をでた。

イルママ「夜にはパパも帰ってくるの。ご飯はうちで食べる？」

A「えーっと、いいですか？迷惑かけちゃっても」

イルママ「全然いいのよ！Aちゃんに会えるってパパも喜んでるの！じゃあゆっくりしていってね？」

そう言って私は家を出た。

カメラ片手に、故郷をブラブラ。

誰からの連絡もなく、何から考えていいのか分からないほど、たっぷりの時間の中、私はママとの思い出の場所や、小さい頃の思い出の場所を回った。

今日はいい天気で、歩いていると少し汗ばむ程。

今でも目をつむれば、ママの顔がすぐそこにある。

ママ、素直になるにはどうしたらいいかな？

ドンヘにも、お父さんにも、素直になれないの。

私の中の気持ちはハッキリしたものがあるのに…

すんなり言葉とか、行動に出せないの。

された事を今更どうにかしてやろうなんて思ってない。

と思う。

でも素直になれないのは、根に持ってるのかな？

ぼーっと歩いていたら、近所のお店があり、久しぶりに入った。

記憶にある店番のおばさんは、チャキチャキしてて活発で元気なおばさんだった。
でも、今は大分落ち着いてしまったようだ。

おばさん「いらっしゃい、」

A「こんにちは、あの～、私昔ここに住んでたんです。覚えてますか？」

おばさん「ん～？」

流石に覚えてないか；まだまだ子供だったあの頃。今はもう25のいい大人だもんな；

A「いいんです、覚えてないですよね！あっ、これください」

レジ横にあった駄菓子を何気なく手に取り、おばさん渡した。

おばさん「…もしかしてAちゃんかしら？昔毎日これだけを買いに来てた」

A「！！！！そうです！これよく買ってました！」

おばさん「昔は素直で何でも思った事言う子で、よく覚えてるわよ」

その言葉にハッとした。