心 side IL ページ35
あの誕生日以降、ヌナの事が心配で仕方なかった。
でも、仕事はしっかりやってるし笑ってる。
でも、ドンヘヒョンがお店に来た時は、キッチンから出てこない。
完全に
避けてる。
まぁ当然っていえば当然なんだけど…
IL「はい、コーヒーです」
DH「あぁ、ありがとう」
IL「ごゆっくりどうぞ」
ドンヘヒョンがそんなに悪い人だとは思ってないけど、ヌナを傷付けた事実がどうしても許せなくて、つい素っ気ない態度になっちゃう。
DH「あっ、イル!」
返事もせずパッと振り返った。
DH「…A元気?」
IL「………元気なわけないじゃないですか」
DH「あの日、なんでイルがここに?」
IL「……ヒョンには関係ないですよ」
DH「……」
そう言って体をキッチンに向けて仕事に戻った。
ドンヘヒョンが来たと分かれば直ぐに用意したコーヒー。Aヌナがね。
そういうところでドンヘヒョンへの“好き”が溢れてる。
分かってるよ?
そんなに簡単な気持ちじゃないって事。
Aヌナとドンヘヒョンの物語を全て知ってる訳じゃない。
でも、2人の間にある想いは、深いんだろうなってすごく感じる。
俺だって早くヌナの事諦めたい。
2人が幸せになれば、諦めだってつく。
想いあってるのに、こんな事ばっかりで…
ヌナは、キッチンで黙々と仕事をしてた。
俺が近くに行けば、ふわっと笑って何事も無かったようにしている。
きっと無理してるんだろうな。
こんなヌナも見たらまたドンヘヒョンへの怒りも込み上げる。
ヌナに感情をコントロールされてる。
って位また好きなんだな…
IL「ヌナ、今日もがんばろうね!」
A「???どうしたの?急に。ふふふっ、がんばろうぜ〜!」
ヌナは拳を作って俺の目の前に出してきた。
ふざけて、顔が笑ってる。
だから俺も笑って拳を合わせた。
きっと俺の顔は真っ赤。
何か急に、無理してもここに立ってるヌナを励ましたくなった。
それで出た言葉。“がんばろうね”
自分でも言葉のチョイスがどうなの?って感じだけど…
自然とその言葉がでたんだ。
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作者名:shino | 作成日時:2017年2月14日 11時