HIMAWARI (ページ25)

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変わらないもの～過去～ side you ページ25

それは突然だった。

私が２０歳になった頃に、ママの病気が発覚した。父もいつもは家に居ないのに、ママの看病だけは一生懸命だった。

それから1年程で、ママは亡くなった。
病気は思ったよりも深刻だったらしい。

1年なんてあっという間で、私はママの病気が発覚してから、自分の気持ちが、現実に付いていけていなかった。

毎日ママの病室に通い、たくさん話をした。
学校の話や、こんな料理が出来るようになったとか、好きな人の話や、親友ソユの話。

そして、ママが亡くなる1週間前。

ママは、

“HIMAWARIはAのお店よ。私がね、もし居なくなったらあなたのものになるのよ？だから、あのお店はAの好きな物でいっぱいしなさい？”

そう言った。

そして、1週間後。雪が降る寒い日。

家で寝ていると、電話が鳴り響き飛び起きると、父も慌てて電話に出た。

病院からで、ママが危ないって…

私は頭が真っ白になって、なにも考えれなくて…無我夢中で走った。父が車に乗れって言ったのも聞かず、とにかく走ってすぐにママの元に行きたかった。

病院に着くと、父は既に病室にいて、ベット脇で大声で泣いていた。

雪まみれの私も、ママの眠るような顔を見て、大声で泣いた。

それからは、荒れた。自分でも、バカだなって思える程に。ソユに、すっごく怒られたんだ。

「今のあんたは、お母さんが見たら悲しむだろうね！HIMAWARIは⁉放置して何してんの⁉お母さんが悲しむような事して、どうすんのよ」

ってね。

それから、少しずつ現実を受け入れて、仕事もして、少しずつ元の自分に戻っていった。

そして、今に至る。

DH「話してくれてありがとう。俺もさ、数年前に父親を亡くしたんだ…」

A「えっ…」

DH「だから、Aの気持ち分かるよ。俺はその時、SJとして仕事もしてたし、周りでたくさんの人が支えてくれたんだ。でもやっぱり辛いもんは辛いよね…」

A「うん、そうだね。何にも代えられない存在だもんね。」

DH「ねぇ、今度さ、お母さんとの思い出のヒマワリ畑に連れてってよ、」

A「…でも…」

DH「お母さん、喜ぶと思うよ？楽しい思い出は風化させちゃいけないよ」

A「…うん。じゃあ、次の休みに行こっか！」

ドンヘオッパの休みを確認し、次の休みにママとの思い出の場所へ行く事にした。