Growing Pains side YOU ページ7
店主『知り合いかい？』
A『はい、偶然来たみたいで；』
店主『じゃあ今日はもういいから、2人で飲んだらいい』
A『いや…それは…』
店主『平日でお客もそんなに来ないだろ』
半ば強引に上がらされてしまった。
キュヒョナは、私の気持ちを聞き出すのがうまい…だから、自分が話してしまわないか不安だった。
コトっと飲み物を置き、キュヒョナの横に座った。
KH「ヌナ？？」
A「店長が上がっていいって。久しぶり、元気だった？」
KH「うーん…ヌナがいなくなって元気ではなかったかな」
A「…久々なのに言うね〜w」
KH「ドンヘヒョンは…もっと元気ないよ。毎日泣いてるよ。」
A「……そっか。悪い事したよね。みんなにも迷惑かけて。ごめんなさい。」
KH「…別にいいけどさ、理由もわからないままってのはね…忘れるにも忘れられないよ。」
A「…うん。そうだよね、でも言えないの。」
KH「俺たちがヌナの家に行った日、マネヒョンに何か言われたんでしょ？」
A「…」
KH「何を言われたの？ヒョンも仕事も捨てて日本に帰るほどの理由って何？」
A「……」
KH「そのブレスレット…お揃いのでしょ？まだしてるって事は、好きな証拠でしょ？」
その言葉に涙が溢れた。
そう。週刊誌に私達の事がバレて、その記事を出さないために私はドンヘと別れ、事務所も辞めた。
でもいつまでたっても、ドンヘとの思い出は色褪せなくて、未だに大好きなのは変わっていない。
ブレスレットは外せず、そこにドンヘを重ねていた。
朝のニュースで、ドンヘとヒョクが日本でツアーをやったのを知った。本当だったら私も同行していたツアー。楽しそうに歌って踊る2人を見て、涙が溢れた。
すると、キュヒョナがおもむろにスマホで動画を流し、私に見せてきた。
KH「これ、ヌナへの気持ちを込めたってドンヘヒョン言ってたよ？この曲、ヒョンが作ったって。」
”Growing Pains”
僕を呼ぶ声 まだ傍にいるみたい あたたかくて 抱きしめたくて 振り向いてもそこにはいない
キミは笑っていて そのままで 笑顔でいてほしいよ 思い出して泣かなくていい 忘れてしまえばいい
キミがどこにいたって 会えなくたって 大切な人で 思い出にしてくれていい どうかシアワセに
涙が止まらない。ドンヘの優しさ、愛が詰まった歌だった。
少し掠れた声で歌うドンヘに、切なさが募った。
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作者名：shino | 作成日時：2017年1月10日 16時
