嘘 side YOU ページ2
事務所から出ると外は雨が降っていた。
傘ないのになぁ…
そんな事を考えながら走って帰宅する。
こんな泣いた顔、ドンヘが見たらおかしく思う。濡れたら泣いたこともバレないでしょ？だから走って帰ることにした。
カバンの中のタオルで濡れた頭や服の水滴を払う。それでも濡れてる私にきっと4人は驚くだろう。
でも、これで泣いてるのがバレることはないよね？
A「ただいま〜すごい雨だよ〜びしょ濡れ〜」
DH「おかえり〜？？え⁉びしょ濡れじゃん！」
A「走ってきたらこんなになっちゃって；シャワー浴びてくるから、皆んなにもう少し待っててもらえるかな？」
DH「それは全然いいけど…大丈夫？風邪ひいたら大変だよ…」
A「そうだね！すぐシャワー浴びてきちゃうね」
DH「うん、ゆっくりでいいよ。温まっておいで。」
こんないつも通りのドンヘの優しさも、今の私には涙腺を刺激するには充分で、涙を堪えるのに必死だった。
シャワーを上がり、皆んなにごめんね！と謝った。
みんな心配してくれたから、涙を流さないように、キッチンへ移動した。
ご飯やおつまみを作り、テーブルに運ぶ。シウォナとキュヒョナはワインを飲んでいた。
ドンヘとヒョクはソフトドリンク。
私は、とても飲む気になれずお茶をグイッと飲み、ご飯を食べた。
こんな時でも食欲はあるもんなんだね。
食後、皆んなは飲んだりおつまみを食べたりしていた。
私はなるべく1人になりたくて、キッチンで片付けをした。
KH「ヌナ…何かあった？」
A「え…？」
KH「さっきから俺らの事避けてる？」
A「そんな事ないよ？もう、急に何〜？」
努めて明るく言った。
KH「ヌナは分かりやすいから…」
A「キュヒョナは気にしすぎだよ！さぁ、シウォナが待ってるよ？」
そう言って無理矢理ダイニングへ行かせた。
こんな日に限って、メンバーの明日の入りが遅いから皆んなまだ帰る気配がない。いつもなら一緒に飲むんだけど…
A「私、さっき雨に濡れちゃったし、明日早いから先に寝るね？ごめんね！ゆっくりしていってね！」
そう言って寝室へ向かった。
少しするとドンヘが寝室に来た。
DH「A？大丈夫？」
A「大丈夫だよ？」
DH「マネヒョンの話、何だったの？」
その話を振られてドキッとした。
A「大した事じゃなかったよ、ただのスケジュール調整」
そう、ドンヘに嘘をついた。
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作者名：shino | 作成日時：2017年1月10日 16時
