Rain-1 (ページ41)

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実感 side YOU ページ41

また明日、と言ってドンヘと電話をきった。心臓が何個あっても足りないくらい最近はドキドキしっぱなしで、、、自分の気持ちを痛い程に感じてしまう。

時計を見ると、まだ少しだけまきさんとの約束まで時間に余裕があったから、のんびり支度を始めた。久々のオフなだけに、今日は思いっきり休みを満喫しようと思った。

時間になりまきさんの部屋へと向かった。

まき『A、今日のランチなんだけどさ、今ネットですごい話題のお店に行きたいんだけど～…』

A『どこですか？』

まき『明洞なんだけどいいかな？』

A『いいですよ～！韓国に来たんで明洞は行っとかなきゃって思ってたんですよ～』

まき『そう？じゃあ決まりだね！ついでに明洞で買い物でもしよっか』

A『ですね！』

今はもう観光客の気分で、タクシーで明洞に向かった。

目的のお店は明洞の中心部の一角にあった。
たくさんのお客さんで賑わっていた。

店内は、オシャレな内装でインテリアもかなりこだわってるみたいで、テンションは一気に上がった。

まき『オシャレだよね～しかもご飯もおいしい』

A『本当ですね、ご飯も居心地も素敵すぎますね』

ペロリとランチを終わらせて、くだらない話で盛り上がり、このままだと話が尽きないと思い、お店を出た。

明洞で、買い物をするために街を散策していた。

すると嫌でも目に入ってくるドンヘの看板やポスター。
その前ではたくさんの女の子達が写真を撮っていて、日本人の子もいるようだった。

私みたいに、ドンヘに恋をしている子ってきっとすごくいるんだろうな…

ここにいると、アイドルスーパージュニアのドンヘを嫌ってほどに感じてしまう。

明洞から事務所の近くの街に移動し、買い物をしてまきさんとは別れた。

まだホテルに帰る気にはならず、仕事の時によく行くコーヒーショップに立ち寄った。
私は紅茶を頼み、窓際の街並みが眺める席に座り、少し暗くなってきた空を眺めながら、これからの事を考え始めた。

自分の気持ちを大事にするか、、、ドンヘやメンバーやスタッフ、ペンたちの事を考えて自分の気持ちには蓋をすべきか…

ふと、昼に見たドンヘの看板の前で写真を撮っていた女の子達の顔が浮かんだ。

A『進んじゃいけないよね…』

自分に言い聞かせるように、独り言を呟いた。

すると右肩に重みを感じ、目線を移すとシルバーのお揃いのブレスレットが目に入った。