最後の女 ページ18
･
＼ブクロさん！彼女できたんすか？／
＼あのブクロさんが！／
＼どんな子か見せてくださいよ〜／
ブ (なんやこれは…)
楽屋に入った瞬間、
芸人仲間から次々と言い詰められた。
森田言うたんか……クソっ
適当にあしらうと、
森田が楽屋に入ってきた。
「おい森田…どういうことや…」
森「なにがー？」
「なにがじゃないねん！…ちょっとこい」
森「なにー？気持ち悪いなぁ」
楽屋の外に連れ出し、
誰もおらんところで足を止めた。
「どういうことや言うてんねん」
森「お前こそなんでおるって言わんねん」
「関係ないやろ」
森「あるんやっ！」
森「あの子はお前の彼女なんか？」
「……だったらなんやねん」
森「……喰った？」
「ぶっ！」
森「ぇ……まだ喰うてない…んか？」
「…………あぁそうや」
森「……」
「……」
森「あの子たしか……Aちゃんやったっけ？
……どういう関係なんや？」
「だから彼女やいうてんねん」
森「お前にとってAちゃんてなに？」
「……」
俺にとってアイツは……
「俺にとって最後の女や」
森「ホンマに？」
「…あぁ…」
森「それならええけど、
お前Aちゃんを裏切ることすんなよ？」
「わかっとる…」
分かっとんねん。言われんでも。
Aが俺にとって最後の女や……
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作者名：RX-00 | 作成日時：2021年5月14日 23時
