拝啓皆様、私、もうすぐ死ぬ事になりましたがそれまで宜しくお願いします。[鬼滅の刃]

今日中。 ページ14

『‥‥』





シーンとした部屋の中で私は目覚めた。






上半身をおこし、辺りをキョロキョロと見渡す。





そういえば、不死川さんに背負われてそのまま、眠ってしまったんでした。





布団の横では私の鎹鴉である佐藤さんが眠っていました。






‥不死川さんにも迷惑をかけてしまいましたね。





私は、どれくらい眠っていたんでしょうか。






‥‥少なくとも、何日かは眠っていた気がします。







確か、お医者様の話ですと






"長くて二週間"









"短くとも一週間‥"







でも、私は一週間も生きれないと思います。








今までよりも体中、痛みが強くなっている。








つまり、






病気の進行が早い。







『‥‥‥‥早すぎますよｯ……』







"短くとも"一週間と言われ、一週間は生きれるもんだと勝手に思いこんでいました。








現実はそんなに甘くないのに。








きっと、今日中に私は死ぬでしょう。






私は、隣で寝ている佐藤さんの頭をそっと撫でる。






『‥‥‥いつも、






隣にいてくれて、






お話してくれて、







ありがとう、佐藤さん。』









＿＿「A！！次ノ任務ハ＿＿」


　




＿＿「佐藤さん！！任務まで、お話しませんか！！」







＿＿「仕方ナイネ！少シダケナラ、話シテヤッテモイイヨ！！」








『佐藤さん、









‥‥‥‥‥さようなら。』







寝ている佐藤さんにそう言い、部屋を出る。





体中、痛かった。




でも、それ以上に苦しかった。







佐藤さんに、私が今日死ぬとは言えない。









最後は皆さんの悲しい顔を見て死にたくはないんです。








わがままで身勝手ですけど、






どうか、私が死ぬ時は一人で死なせて下さい。









私は、最後に、一軒の家に向かった。









果たせなかった約束を、悔いながら。

もう、会いに行けない。→←俺の代わりに。

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