夜が明ける頃に。 (ページ1)

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の生まれページ1

「なぁ、オイラは一体人と何処が違うんだ？」
「例え人と違くても、気にしなくっていいんだよ。」
　地下の研究室にいる、オレンジ色の髪をした博士に、年齢に合わない背丈の小さな少年は問う。博士は少年の頭を微笑みながら優しく撫でていた。少年は、床を見つめながら自分の手を悔しそうに握りしめた。

　「この****の名前はエックス。とても人に近く、****として疑われにくいですよ。」
「へぇ、流石だね。よくもこんなに素晴らしい物を造れるなんて。」
「いえ、とんでもない。」
理科室の様な匂いのする地下の研究室。一人の研究者と、一人の博士が人一人入れるであろう一つの大きな瓶を見つめていた。その中にいるのは一人の小さな少年だった。淡い紫色の髪の毛の少年が、静かに目を閉じて瓶の中の液体に浮かされている。
「早速使わせてもらおうかな。」
「あぁ、そのことなんだけどね。一つの提案が。」
「へぇ、提案とは？」
「ここは一つ、彼に、エックスに人として生活させてみてはどうかと。」
「と、いうと？」
「エックスを****とする前に、人として生活させるんだ。そうすれば、彼に人の心が芽生える。いずれは**や**の感情が芽生えて、最終的に****としての機能が初期よりも、今よりも大幅に高機能となるんだ。」
「へぇ、流石は博士だ。いいんじゃないか？」
「ありがとうございます。じゃぁ、そのようにします。また、来るべき時に。」