式神生活〜ふわふわぽむぽむなキミ〜

あの夜の事… ページ32

倉「えっ…？」

何で…？
亮ちゃんが守ってくれるんちゃうの…？
さっきやって守ってくれる言うたやんっ…

丸「…九尾だけやとキツいとこまできてるん？」

「いや…そうやないねんけど…」

丸「？」

亮ちゃんが困ったように俺を見上げる

丸「大倉」

倉「っ!?…ん？」

突然の低い声に肩が揺れた

丸「お前…九尾に何言うた？」

倉「え？」

「丸っ!!忠義は悪ないねんてっ」

丸「悪ない事ないやろ？
大倉が何か言うたからわざわざ俺んとこまで来たんやろっ？」

丸の言葉に黙ってまう亮ちゃん…

倉「え…俺…何か言うてもうたの？
亮ちゃん困らせるような事…」

「…」

亮ちゃん…

丸「お前何言うたん？
九尾がお前守られへんようになるような事…
言うたんやろ？

式神は主絶対やっ…お前の言う事全て従わなあかんねんでっ」

亮ちゃんに言うた…事…？
俺が亮ちゃんに言うてもうた事…？

俺の腕ん中でもちっさく丸まっとる亮ちゃん…

亮ちゃんが守られへんようになってもうた事…

俺…何言うたんやっ…




倉「っ!!

亮ちゃんっ…」

「…」

もしかして…



あの夜…酒呑童子の使いが来た夜っ…


倉「俺が…あかん言うたから…？」

「…」

倉「俺があの時…したらあかん言うたから…？」

「…ｺｸﾘ」

倉「っ…」

やから最近
退治せんと追い返すだけやったんや…

丸「どういう事か説明してや」

さっきとは打って変わって険しい顔で俺を見つめる丸

倉「俺が襲われそうんなった夜…
いつもみたいに亮ちゃんが助けてくれて…

そん時はいつもと違うて相手が本気で俺殺そうとしとって…
怒った亮ちゃん相手の男始末しようとしてんけど…

俺…それがどうしても嫌で…」

亮ちゃんにそんな事…させたなかったから…

丸「九尾に闘うな言うたんか…？」

ｺｸﾘ…
倉「…」

丸「お前アホやろ？(怒)」

「丸っ」

丸「九尾は黙っといて!!」

「…」

丸「なぁ…式神の役目が何かお前知らへんの？
自分の命掛けて主守るんが役目やねんでっ？(怒)」

倉「わかっとる…」

丸「わかってへんやんっ!!(怒)

九尾クラスの妖狐が俺ごとき下っぱ狐に
自分の代わりに主を守って欲しいなんて言いに来るんがどんだけ屈辱的な事かお前にわかるかっ!?(怒)」

倉「っ…」

「丸…もうええから…」

丸「ええ事ないやんっ!!
九尾…ちゃんと言わなっ!!
守りたいって自分でちゃんと言わなあかんてっ!!」

「…」



丸「また……主失う事になってもええの…？」

聞きたかった事…→←丸

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